【第3回】フュージョンの駆動系をオーバーホールしてみよう!

ホンダ フュージョンども。

今宵は先日ご紹介した右写真の

フュージョンXの修理が完了して納車です。

当初ご来店頂いた際は満身創痍という

四字熟語がピッタリの状況でのご来店でした。

フロントサスペンションも美しいアーチを描いて

曲がっていましたね。

メーターも動作不良でフィリップスのLED球だけが

寂しい心を頑張って照らし続けてくれましたね。

ブレーキディスクもエコを意識してか、

標準よりも外形が小さく造り原材料を減らした

実にエコな仕様でしたね。

フロントタイヤも、純正採用されているタイヤを

製造しているスーパープレミアムメーカー

一流タイヤが装着されていましたね。

フロントグリルも冷却性能向上の為にか、

トルネード宜しくのねじれ具合でしか取付け

出来なかったですよね。

今宵、全てを廃棄処分とし、

新生フュージョンXとして新たな出発です!(右奥)

フュージョンとマグザム

※フュージョンがメインなのに右奥ですw

※手前はマグザムです

まだまだ手を入れてあげなきゃ

イケない部分が残っていますが、少しずつ

至高のクルージングバイク、フュージョンXを

目指していきましょう!

またのご来店、ご依頼心よりお待ちしております!

ありがとう御座いましたっ♪

↓ この続きを読む ↓

で、ちなみにこれは日中に修理納車前に

試乗に出掛けた際に撮影した写真です。

フュージョンXと青空

この黒とオレンジの組み合わせは、なかなかよろしい。

ホイールに張ったオレンジのリムテープも

足元を彩るワンポイントとして、十分に存在感を

アピールしてくれています。

今日は青空がほんっと綺麗で、遠くまで透き通っていました。

いつもならもっと霞が掛かっているのにねぇ~。

橋の上からの景色もほらこの通り♪

いつもの橋の上から

ええ天気や( ´▽`)♪

明日の敬老の日の祝日も、この調子でスッキリと

快晴になってくれればいいですね!

さぁ今日は冒頭のお話はいつもより短めにして、

いつもの開店時のTODAYのグリップ表面温度と

明日の大阪の天気予報をお知らせです。

TODAYのグリップ表面温度 開店時

30.0℃

晴れ時々曇り

晴れのち時々曇り!

~06時:0% ~12時:0%

~18時:10% ~24時:10%

明日の大阪の天気は、初め高気圧に

覆われて晴れますが、昼前からは気圧の谷や

湿った空気の影響で、雲が広がりやすく、

夜は南部では雨が降るところがある模様です。

日中はどうやら快晴になりそうで何よりですね。

ツーリングも安心してお出掛けできそうな祝日に

なりそうですよ~♪

では、今日の本題です。

先日からご紹介している

フュージョンの駆動系をオーバーホールしてみよう!

ですが、今日は第3回目となります。

前回までの記事は以下のリンクよりご覧頂けます。

【第1回】フュージョンの駆動系をオーバーホールしてみよう!

【第2回】フュージョンの駆動系をオーバーホールしてみよう!

さて、前回までは確か

ウェイトローラーの摩耗

プーリーを分解してウェイトローラーの

磨耗状態を確認したところまででしたね。

今日はこの続きをご紹介していきましょう。

今日は先日途中まで分解しておいた

クラッチシーブ(トルクカム)をさらに分解して行きます。

トルクカム部分を覆っているカバー(スプリングシート)を

ドアノブを掴むようにして持ち、回しながら手前に引いて

カバーを抜き取ってきましょう。

カバーを取り外す

スプリングシート(カバー)を取り外すと、

内側にトルクカム部分と、カム山をなぞる為の

ピンが見えますね。

このピンでもって、シーブとトルクカムが

固定されているので、ピンをラジオペンチなどで

抜き取りましょう。

ピンを抜き取る

ピンは全部で3本あります。

また、ピンはカラー部分とピン部分の

2ピースになっているので、バラバラにして

無くさない様にご注意ください。

ピンを全て取り外すと、シーブとトルクカムを

分離させる事が出来ます。

トルクカムを分解した

こちらもドライブプーリーと同様に

かなりの量のグリスが元々入れられていますので

グリスまみれになる事は覚悟して作業しましょう。

逆に言えば、グリスが無くて乾いた状態に

なっていた場合は、それ相応にトルクカム部分や

ピン部分が摩耗している可能性も高いので、

チェックしておきましょう。

これでドライブプーリー、クラッチキャリアの完全

分解は完了したので、ここからは洗浄油で

汚れを洗浄して行きたいのですが・・・・ねぇ。

さすがにこんなにもグリスまみれだと

洗浄油も激しく汚れてしまってマズイですよ。

グリスが山盛りのプーリー

トルクカムよりも、このドライブプーリー側の

グリスの量が多すぎてもう大変です。

予め写真のように綿棒などを使用して、グリスの

大部分を取り除いておくと、洗浄油も無駄に汚れずに

済みますし、何より洗浄時間も短くなります。ええ。

で、プーリー、トルクカム部分の古いグリスを

取り除いた結果がこちら。

グリスの量

多いわww

ちょっと拭き捨てるのが勿体ないと

感じるぐらいの量が入っていました。

※勿論、ダスキンウエスに包んで使用済箱にポイ

ランププレートやカバー等に付着していた

古いグリスもある程度拭き取っておいてくださいね。

部品を全て洗浄油(灯油)に入れて、

歯ブラシなどを使用して全て丁寧に洗浄して行きます。

洗浄油に入れて洗浄する

いつも同じ事を書いているのですが、

洗浄中はデジカメに触れる事が出来ないため、

あっという間に洗浄完了ですw

部品類の洗浄完了

プーリーなどが写っていませんが、

全て洗浄が完了しています。

洗浄完了後は、パーツクリーナーとエアーブローを

併用して脱脂洗浄しておくのをお忘れ無く。

脱脂洗浄が終わったらまずはクラッチから

組み戻していきましょうか。

まずはトルクカム内側にあるグリス溜まり(浅い凹み)に

グリスを薄く塗っておきます。

※周囲と同じ高さまで塗っておく

トルクカム内側にグリス

グリスを塗ったらシーブとトルクカムを

併せましょう。

予めピンの部分をめがけて真っ直ぐ

トルクカムを入れる様にすると、先ほど

内側に塗ったグリスが無駄にならずに済みます。

トルクカムとシーブを合わせた

ピン部の位置を忘れないように覚えてから、

トルクカム(カム山)にグリスを充填します。

カム山にグリスを充填

Oリングにも薄くグリスを塗っておくと

スプリングシートを取り付ける際に

Oリングを痛めずに済みます。

グリスの充填が終わったらピンを差し込みましょう。

ピンを差し込む

これでトルクカムとシーブの組み立ては完了です。

まだここではクラッチシーブを開いたり

閉じたりしないように!

折角カム山に充填したグリスがはみ出てしまい、

今から取り付けるスプリングシートが

グリスまみれになってしまいます。

スプリングシートをトルクカムに被せる際、

クラッチシーブが閉じるのを防ぐために、

こうして指をシーブの間に入れながら

スプリングシートを少し回転させながら入れると

入れやすくなります。

※トルクカムを組む際に全閉状態でグリス充填すれば

 この気遣いは不要です。

スプリングシートを取り付ける

スプリングシートをしっかりとトルクカムに

被せ終わったら、クラッチシーブの

開閉を行ってトルクカムの動きがスムーズかどうか

確認しておきましょう。

トルクカムの動作確認

動作確認後は、クラッチシーブ中央にある

ニードルローラーベアリング部(※)にも

しっかりとグリスを補充してベアリングの動作を

チェックしておきましょう。

※トルクカムの内側ですね

ベアリングにグリスを充填

グリスアップが全て終わったら、

Vベルトが掛かる部位を中心に、

トルクカム全体を脱脂洗浄しておくのをお忘れ無く。

グリスが付着したまま組み付けると、Vベルトの滑りを

引き起こしてしまいますので。

トルクカムの組み立てが終わったので、

さらにクラッチキャリアの組み戻し作業を進めます。

これがメーカーから取り寄せておいた

センタースプリングです。

クラッチセンタースプリング

クラッチシューとの接触部分に入れる

カラーも予めスプリングにセットしておいてから、

動作確認とエアーブローが終わっている

クラッチシューを組み付けていきましょう。

クラッチシューを組み付ける

クラッチシューとクラッチシーブの形状を

良く確認して向きを合わせておいてから、

しっかりと足と手でクラッチシューを踏み、

センタースプリングを圧縮させた状態で

ロックナットを残る一方の手で取り付けてっと。

足と手で押さえ込んで

最後はクラッチのロックナット専用の

レンチでしっかりと締め込んだら、クラッチキャリアの

分解清掃およびグリスアップ作業は完了です♪

組み戻し作業完了

美しくなったクラッチキャリア素敵です♪

古く固くなったベアリング部のグリスも洗浄して

洗い流し、新しいグリスをしっかり補充したので

しばらくはクラッチもトラブル無く元気に働いてくれるでしょう。

駆動系の分解洗浄とグリスアップとは、

これぐらい入念に実施しないと意味がありません。

表からエアーブローする程度じゃダメダメ。

定期点検じゃ無いんだから。

面倒臭がらずにやっておくと、トラブルも未然に

防ぐ事が出来ますので頑張りましょう♪

さて、今日はクラッチキャリアの組み戻しまで

完了したので、この続きはまた明日更新の記事で

ご紹介しますね♪

だから明日も忘れずチェックをお願いします!

じゃ、今日の作業はここまで!

最後に閉店時のTODAYのグリップ表面温度をお知らせです。

TODAYのグリップ表面温度 閉店時

24.4℃

金属製のグリップって、夏は暑くて持てなくなるし

汗で滑りやすいし、冬は冬で冷たすぎて

手のひらが骨まで痛くなる感じがありますよね。

金属製(メッキ)グリップ

見た目ではゴムの数倍上なんですが、

操作性などを考えるとやっぱりゴムですよね・・・。

このグリップの様にメッキだと、腐食などで

メッキが浮いてきたら手のひらに刺さって痛いしw

メッキの被膜って、薄い鉄板と一緒ですし

わりと断面が鋭利なので痛いんですよね。

見た目も残念になってしまうし・・・。

私個人的にはTZグリップが一番の好みです。ええ。

ぜひ用品店などで見掛けたらお試しあれ♪

握り心地は素手でもグローブ越しでも最高です。

ではまた明日も元気でお目に掛かりましょう☆

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