今日のブログ更新はお休みします[ヒマ潰し用読み物のオマケ付き]

ども。

今日はちょいと知人と会食に

出掛ける予定になっています。

随分と年上なのですが以前から

可愛がって貰っている知人なので

色々と相談もしやすいのですよ。

って事でですね今日はブログの更新はお休み

させて頂きます。

ごめんね♪

あ、そうだ。

そのままブログ更新おやすみって言うのも

定休日前でちょっと残念な気がするので、

以前少しだけ紹介した

SS(ショートストーリー)をだらだらと

書き溜めてある分だけ書いておきますので

続きを読むからどうぞ。

あ、でも時間がある時に少しずつしか

書いていないのと、構想もへったくれも

何も無い状態で書き綴っているだけ

ですので設定やら色んな部分に

ツッコミ所は多いのはご勘弁を。

以下ヒマ潰し用読み物になりますw

↓ この続きを読む ↓

■登場人物や人物設定および登場する名称■
※途中で変更される場合があります。
●イフリート兄(イフ兄)
全ての物を焼き尽くす地獄の業火を操る炎人。
基本的に感情を持たず、視界に入る全てを
一瞬にして灰にしてしまう技からも
分かるように、敵味方関係なく忌み嫌われ
天涯孤独の身であると伝承されている。
現在の所、炎人族としてはイフリート兄のみ
確認されているだけで、全て伝承による
ものばかりなので、実際の所は存在以外
何も詳細が分かってない。

●イフリート妹(イフ妹)
イフ兄を慕う唯一の家族。
家庭的でイフ兄を気遣い、いつも料理当番を
している可愛い妹。
活字なので可愛らしく感じるが、実際は
イフ兄と同様に炎人族であり、人や
中級モンスター程度であれば、傍に
居るだけで体力を奪い、死に至らしめる
程の炎を纏っている。
イフ兄の地獄の業火をいとも簡単に操る
曲芸を見せる場面があり、その底力は
計り知れない。

●勇者(勇)
人間で男(20代)。
性格は基本温厚冷静だが自己顕示欲が
すこぶる強く、知ったかぶりも多い事から
自分に合わない人間を避ける性質が有り
人間関係がギクシャクする事が多い。
女は好きらしい。
勇者と言うだけあって他は真似が出来ない
様な技を使え、時にずば抜けた戦闘能力を
発揮する。
基本的にイナカモノで、感覚的には
40代後半のオサーン的な内面。
ハイテク機器には弱い。

●魔法使い(魔)
人間で男(50代)。
性格は勇者と同じく温厚は変わらず、
冷静沈着の極み。
ただし、50代とはいえ現役らしい。(むっつり)
魔法の扱いはパーティー随一。
ハイテク機器の扱いはそこそこ。

●僧侶(僧)
人間で女(さん・・(ボギッ!)・・に・・20代)
性格は寂しがり。
幼少期に体験した極度の寂しさをバネに
ツンデレ(俗に言う二重人格)を習得。
扱いを誤るととんでも無い悲劇が待っている。
・・と、誰かが言ってましたw
若いだけあってハイテク機器の扱いはピカイチ。
流行への追従性も高い。
容姿端麗、出るとこ出てないすばでー。(棒読み)

回復系呪文のバリエーションの多さや
見た目の癒やしは魔界でも評判。

なんだかんだ言って、勇者にべた惚れな模様。
●戦士(戦)
人間で男(20代?30代?)
性格は・・・不明。
口数少なく、たまに喋ったと思えば
『くだらん』一言のみ。
体は大きく肉厚もあって筋肉隆々。
装備を纏うとまるで壁の様な巨体。
鬼神のような力、鋼のような体に
戦士という名前が相応しい。
とにかく素性がハッキリしないが
パーティーはどうやら居心地が良いらしい。
ハイテク機器の扱いは勇者より上。

●謎のモンスター
元々は森に以前から住む下級モンスター。
本来なら勇者を見ると姿を隠すほど
身の程をわきまえている程度のモンスター。

我が王の・・・とか何とかで、以前は
下級モンスターだったとは思えぬ姿へと
変貌を遂げている。

●youtube 動画サイト
世界情勢から夕飯のレシピ、おもちゃの扱いまで
ジャンルを問わず幅広い動画が日々投稿されている
大手動画掲載サイト。

呪文詠唱のtips、武器の効果的な
扱い方、モンスター別攻略法まで
最近ではUPされているとか。

●アマゾン 通販サイト
日用品、本、衣類、武器、防具、呪文、
食料、地図、とにかく何でも揃う大手
通販サイト。

初回のみアマゾンプライムを使用すると、
当日または翌日には注文した商品が到着するので
嬉しくなってついポチッとしてしまうが、
よく見てみると落とし穴があると気が付く。

ビビリ性の人は通常便が良いと言われている。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

我が名はイフリート・・・

勇猛無比・・・・我が力を思い知るがいい
ゴブワァァアアアアッ!!!!!!!!!
(ヒュイィィィィィ~~~ッ)

(ヨッ・・と)

(コネコネ)

(ボッ)

(メラメラ)
----数分後
イフリート妹『はぁい、おにいちゃんご飯出来たよ~ぅ♪』

イフリート兄『おっwさんきゅ♪うんまそう♪
いつもありがとな~。ってか、最近
焼き物が上手くなってきたな妹。
それに手際が良くなったw』

イフ兄『ちょっと前までこのテーブルの上はいつも
黒い色の物が多かったのに・・・・』

イフ妹『えへへっ♪まぁまぁ~細かい事は言わないっ♪
お兄ちゃんに火力調整してって言ってから、
ちゃんと調整して出してくれるからだよ~。』

イフ兄『にしても、いつの間に火を手の上でそんな風に・・』

イフ妹『(ニヤニヤ)お兄ちゃんもずっと火を
出し続けて疲れるだろうし、
お兄ちゃんに火を出して貰った後、
今までは炭に火を移して料理してたんだよね~。』

イフ妹『で、火を使ってるうちにいつの間にか
粘土遊びみたいに火で遊べる事に気がついたん。』

イフ兄『ねっ・・・粘土遊びみたいにっ!?』

イフ妹『うんうん。初めの頃はお兄ちゃんの出した火は
小さくても凄い力だったんで苦労したけど、
お兄ちゃんも火の力調整してくれるようになったし、
私も今は調整してくれた小さな火なら
うまく粘土遊び出来る様になったんだ~~~♪』

イフ兄『そうか~なるほど。
(怖えぇんだよな・・妹を焼き殺してしま
うんじゃないかって・・・そりゃ嫌でも
調整するだろ)』

イフ兄『まぁさ、俺も妹のおかげで随分とうまく火の調整が
出来るようになったしなぁ。』

イフ兄『まぁ自分でも制御出来なかったから、地獄の業火
って呼ばれてたんだが(ボソッ)』

イフ兄『勇者一考ならともかく、味方まで
灰になっちゃうからなぁ・・・(妹を横目で見ながら)』

イフ妹『ん?なにお兄ちゃん?』

イフ妹『私も早くお兄ちゃんみたいに
もっと大きな火を扱える様に早くなりたい~♪』

イフ兄『いやでもさ、俺は妹みたいに火をそんな風に
扱えないよ?放出専門だからw
ってか制御しようとか考えた事も無いw』

イフ妹『えっそうなの?お兄ちゃんも出来ると思ってたんだけど。』

イフ兄『無理無理wそもそも、最近でこそ妹に言われてから
意識して調整はある程度出来るようになったけど、
完全に制御なんて出来ないしw』

イフ兄『それになぁ・・最近炎を放出した後、妹が前で
炎を集める動作みたいなのするだろ?』

イフ妹『うんうんアレ随分練習したん♪手の動きが難しいw』

イフ妹『YOUTUBEで何回も見たしw』

(無言で目を見合わせてから)

イフ兄『何て言うか・・・こう・・・炎が引っ張られてる
感じがするんだよなぁ。だから、俺は最後いつも
放出を止めるタイミングを見計らってるって感じかな。』

イフ兄『まぁ、簡単に言えば調整できているのかも怪しいって感じよwww』

イフ妹『そんなこと無いって~♪お兄ちゃん調整してくれてるよ!』

イフ妹『だって調整してくれてなかったら、私も燃えちゃうし~♪』

イフ兄『(それはないだろ・・妹も炎人族だし)そっ・・・そうだな。』
こうしてイフリート最強の技とも言える
地獄の業火は妹の手によって
制御されているという真実は
まだ誰も知らない・・・。

イフリートの怒りを買った勇者達は
つくづくうんざりしていた。

うんざりしているのは他でもない、
本来なら布の服1枚の装備で心地よいはずの
森の中がひどく蒸し暑いのだ。
勇『んだよ・・ったく。こんな事ならあの時
イフリートの妹に同情なんてせずに
ぶっ叩いておくべきだったな。』

魔『まぁまぁ勇者殿、この暑さは確かに堪えますが
おかげでモンスター達も弱り気味で闘いも
楽ではありませんか。イイ方向に考えましょう。(あちぃ)
・・・それに、僧侶殿のあの・・・いや、まぁ。』

何か言いかけた口をつぐみ、横目でチラチラと
暑そうに前掛けをひらつかせる薄着の僧侶の
様子をうかがった。
僧『ちょwwなんですかっw2人してチラチラこっち見て。(ぱたぱた)』

僧『ハッ!?ちょ!!そんな目で見るな!!ばっきゃろう!(赤面)』

急いで絹のローブを羽織る僧侶。

勇『いやwだって仕方無いじゃんwそりゃ俺だって魔法使いだって健全な男
だからなぁ。
それになぁ、さっきから何も言わないけど戦士だってそう思ってるだろ?』
戦『フンッ・・くだらん。』
戦士はいつもこうだ。
何か言うと口癖の様にくだらんとしか言わない。

どうやら僧侶もこの口癖が気に入らない様で、
僧『ちょっと・・・あんたさ、くだらないってどういうことよ。
そりゃ見られるのはヤだよ。でも、くだらないってのは無いでしょ?
私だって女だから・・・その・・ほら、ちょっと悪い気もしないし。
なに?それとも私の体がくだらないって事なの??どうなのよっ?』
あんたはいっつもそう、無口で口を開いたと思えば、くだらないくだらない、
いっつもそればっか!そんなアンタこそね、・・◎☆×!・・

魔『まっ・・・まぁまぁ・・・僧侶さんそれぐらいにしてwwww
悪いのは私と勇者なのですからっ。ほら、戦士さんも僧侶さんに
ちょっと謝っておいた方が。』

僧『ちぇっ!蒸し暑いし、くだらないとか言われるし、
元はと言えばあの時、戦士がイフリートの妹に同情したから
こんなに蒸し暑くなったのに!!なんとかイイなさいよ!戦士っ!』

戦『ふんっ・・・くだらんな、相変わらず。ちょっと黙れ。』

僧『ムキーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!あーーーなんなのコイツ!!』

言葉を遮る様に勇者が割って入ってきた

勇『分かった分かった僧侶、戦士には俺からキツク言っておくから、
今日の所は俺の顔に免じ・・・・』

僧『!!!!!!!!!!!』
(ドゴッ!バキッ!ギギギギッ!)

(ポワワワーーーーン)

勇『・・・・ぐふwww俺が悪かったw
頼むから攻撃してから回復させる、その荒っぽい手法
いい加減辞めてくれw』

戦・魔『・・・・(またいつもの流れか・・汗)』
俺は関係ない、とばっちりは受けたくないと
言わんばかりに戦士と魔法使いが
少し早足で歩き始めた。
僧『ほらっ行くよ。(グイッ)』

勇『おっ・・・おう。(オマエのせいだろうがw)』
僧侶が勇者の手を掴んだその時。
(ガサガサッ・・・)
謎のモンスター『フーッフーッフーッフーッ・・・グルルルル』

勇『・・なっ・・・なんだこのモンスター。いつものと違う。』
(まずい・・さっきの僧侶の攻撃がまだ完全に回復して無い)』
先に歩き始めていた魔法使いと戦士の姿はない。
勇『(くそっ・・さっきの僧侶の攻撃がまだ完全に回復して無い)』

僧『勇者様!私が食い止めておきますのでその間に準備を!』

勇『すまないっ!』
すぐさま僧侶は呪文の詠唱を始めた。

僧『我願う・・・悪しき者への・・◎!☆▲※』
(パアアアアアアアアアアアッ)

僧侶の体が青白く光り始めた。
僧『ドルクマァっ!!!』
青白く光っていた僧侶の体が、周囲に現れた
漆黒の闇によって吸収され、あっという間に
辺り一面も含めて漆黒の闇へと変貌を遂げた。

そして次の瞬間、闇がこの世の者とは思えぬ形に
姿を変え、あっという間にモンスターを飲み込んだ。

謎のモンスター『グガアアァァァアアァァァァ・・・・・・!!』

漆黒の闇は謎のモンスターの断末魔とも
言えるけたたましい声ですら
その闇へと引きずり込んでいった。

それはまるで漆黒の炎に妬かれている
かの様にも見えた。

その様子を脇から見ていた勇者が
装備を調えて剣を身構えた。

勇『(チャキッ)よしっ!僧侶、後ろに下がれっ!あとは俺がとど・・』

僧『・・・ハ・・・ハイっ・・ってか、終わったっぽい?w』

勇『・・の様だなwww』

僧『出番取っちゃってごめんね♪(てへ)』

勇『僧侶も随分強くなったから助かるよ。にしても、
いつの間にそんな強力な呪文使える様になったんだ?』

僧『えへへっ。実はみんなが宿で寝静まった後、闇練して
るんですよ~♪時々サボっちゃうけどw
でもでも、いつも前線で戦っている勇者様は
かっこいいし、サポートだけじゃ無くって
私も前線で戦ってみたいと思って。』

勇『マジかwそれは知らなかったなぁ~。これから
冒険がさらに楽になるな。うんうん。』

勇『それにしても、この炎いつになったら消えるんだ僧侶?』
勇者が指さしている方向には、
謎のモンスターが漆黒の炎に焼かれたまま
状況が変わらないでいた。

漆黒の炎は当初よりも勢いは弱まったが
依然としてモンスターを包んだままだ。

漆黒の炎に包まれていて中の様子は見えない。
当然モンスターは消えて無くなっていると、
そう二人は思い込んでいた。

僧『えっ・・・いや、もう消えても良いはずなんですけど・・。
始めて使った呪文ですけど、こんな事は説明書に
書いてなかったんですけど。』

勇『呪文に説明書とか付いてんのかw』

僧『そうですよ~。先週amazonでセールやってたんで
ポチッとしちゃったんですよね~♪』

勇『マジで?wアマゾンって最近呪文まで売る様になったのかw』

僧『魔法使いさんも、メラゾーマをセールで買ってましたよ♪
あっそうそう、戦士さんはデストロイヤー(斧)が
欲しいけど、アマゾンプライム使おうか、通常便で届けて貰おうか
悩んだ末に、通常便で届けて貰ってました。
勇者さんもアマゾンで装備揃えてるんですよね?』

勇『 (町の万屋で買ってるとは言いにくいな) 』

勇『・・っお・・おぅ、そりゃアマゾンだよ。アマゾン安いし
すぐに届くからイイよな。』

僧『ですよね~♪でも、その装備そろそろ買い直したらどうです?
ずーっと同じの使ってますよね?』

勇『ん・・まっ・・まぁな。お気に入りなんだよコレ。
(やり方分かんないとか言えないしな・・・) 』

僧『そうだっ♪この前、町の万屋で薬草買った時に
ご主人がアマゾンの商品券くれたんであげますよっ!
これでイイ装備買い直しましょうよ~♪
ほらほら、こんなカッコいいのとかいっぱい有るし~。
あっ、これなんて勇者さんにぴったりじゃないですかぁ~?』

(シュッシュッシュ)(ぽちぽち)

僧侶がバッグの中からスマホを取りだして
画面を見せながら器用に操作している。

勇『 (な・・なんだそれ・・俺持ってないぞあんなの)』

————————————————————-
僧『ねねねねっ・・・これなんてどうです?
くぅぅ~~っ♪カッコいい~~♪
絶対勇者様に似合いますよ、ね?ねっ?
あっそうだ、勇者様このURL、LINEで送るんで
そろそろふるふるしません?
かなり前から言ってるのに未だ友達に
追加して貰ってないんでア・タ・シ・っ!』

勇『おおおおおおぅ・・・そそそそっそうだな。
でででででででもでも、ほら今電池切れ
ちゃってるし、宿に忘れてきちゃってさ~
参ったよほんと(滝汗)』

僧『またそうやってはぐらかす・・・。そんなにイヤなんですか?
LINEで私と繋がるのが?ほらっ早くスマホ出して!
ほらほらほらほらっほら~~~っw(こちょこちょこちょ)』
勇者が僧侶に押されて後方へと後ずさりしたその時、
勇・僧『やっw・・ほれほれ・・やめw・・
こちょこちょ(ずさっ)・・たのむやめっw・・
・(パキッ)・・(ん?何か踏んだか?)』
( ムアァッ )

(パチッパチッパチパチッ)
勇『ちょちょっ・・ちょっとストップ僧侶!様子がおかしいぞ。(汗)』
周囲に青々と生い茂って居たはずの木々や草花が
白い蒸気を上げてうなだれ始めていた。

勇者が踏んだのはこのうなだれた木々の一部だった。

それに、気が付けば周囲の温度はさっきにも増して
上昇して蒸し暑さがぐんぐん加速している。

喉を通る呼気も熱を帯び、呼吸する度に喉が
熱くなるのが勇者も僧侶ほぼ同時に感じ取った。
僧『ゆっ・・勇者様・・・これは一体・・・ハッ!?』

勇『(マズいっ・・)すぐに戦士と魔法使いを呼びに行けっ!!』
勇者はそう僧侶に言い放ってすぐさま剣を構えた。

僧侶が走り出した次の瞬間・・・
(ズゴオオオオオオオオオオォォッ!!)
勇者の眼前を青白い灼熱の光が、
駆け出し始めた僧侶の背後へと
瞬時に追い付き、瞬く間に僧侶は
目が眩む様な白色の炎に包まれた。

僧『っ!!!キャアアアアアアアアアアアアアッ!!!』

勇『そっ・・僧侶ぉーーーーーっ!!!!』

(パアァァァ)(パアァァァ)

早かった。

勇者は僧侶へと襲いかかった業火を見るやいなや、
瞬時に呪文の詠唱をはじめ、次の瞬間には
僧侶の受けた傷は癒え始めていた。

勇者の呪文詠唱の早さと反応速度には
定評があった。

勇『(ギリ間に合ったな・・よし)』

僧『うっ・・ううぅっ・・。(シュウゥゥゥ)』

僧侶が完全に回復するほどの呪文を唱えるには
さすがの勇者でもあの短時間では困難だった。

勇者の眼前を横切った炎の攻撃力は凄まじく、
幾千もの戦いを経験してきた勇者でも
あの攻撃を受ければ決して無事では無かっただろう。

通常、パーティーでも後方支援である
HPの低い僧侶があれだけの攻撃を受ければ
あっという間に教会行きだったはず。

勇者は瞬時の判断で2つの回復魔法を同時詠唱していた。

魔法の同時詠唱は熟練の賢者でも
失敗することが多いと言われているが、
勇者は軽々とこなしてみせた。

詠唱時間が短い効果の小さい回復魔法と
やや詠唱に時間の掛かる中程度の回復魔法を同時に。

攻撃の直撃に併せてまず詠唱が済んでいる
回復魔法で受けたダメージを軽減し、
攻撃の威力が下がり始めたのを見計らい、
中程度の回復魔法でHPを回復したのだ。
僧『ふぅふぅ・・・ふぅ・・(パアァァァッ)』

やや離れた場所から視線を向けずに
剣を構えたままの勇者が問いかけた。

勇『大丈夫か!僧侶っ?』

僧『なっ・・・なんとか大丈夫です。今自分で回復しています。(パアァァ)』

勇『よしっ、走れる様になったらすぐに行くんだっ!俺が
コイツを引き付けている間に急げっ!』

僧『(パアアァァ)・・・大丈夫です!もう終わります!』
————————————————–

先ほど僧侶の魔法で倒したと
思い込んでいたその黒い闇の塊を
盾を片手に剣を握り締める力を強めながら
凝視する勇者。

勇『確かにこの塊から・・・まだ終わってなかった
のか・・・クソッ』

黒い塊『グギギギギギギギィ・・・・・ッ』

勇『・・・来るかっ!?』
その頃、自身を回復させていた僧侶は
回復を終え、既に戦士と魔法使いの元へと
掛けだして姿は見えなくなっていた。
黒い塊『(ギロリ)』

黒い塊の中に紅く光るンスターの鋭い眼が光った。

黒い塊『ギャイイイイイイイイイイッ!!!!!!』

モンスターの咆哮と共に闇の塊が
内側から破裂する様に広がる灼熱の炎に
よって瞬時に消し去られた。

と同時に対峙する勇者にも容赦なく
灼熱の炎が襲いかかる

ズゴゴゴオオオォォォォッ!!!!!!!

勇『チッ!!!(メラメラ)!!!!!!』

瞬時にバックステップして身をかがめ
盾に隠れた勇者は炎に焼かれずに済んだ。

勇者の額には汗が滲む。

勇『(どうなってんだっ!)』

心の中でそう叫びながら、盾を下げて
モンスターを見て勇者は驚いた。

勇『なぜ・・なぜこんなモンスターごときが。』
それもそのはず。
この辺りの森では、魔王の魔力によってモンスター化した
野生動物程度しか生息しないはずなのに、
その野生動物が原型を留めず、姿を変え勇者と対峙している。
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・
謎のモンスター『グル・・ググルグルルル・・・(メラメラ)・・・』

勇『どうなってんだ!くそぅ!いつもはこんな炎纏ってないのに・・・!』

勇『チッ・・・この熱波もキツいな・・・』

熱波から身を守る様に盾に隠れて様子をうかがっていると
モンスターが口を開いた。

謎のモンスター『・・・クックックッ・・・オドロイテイルヨウダナ・・・』

謎のモンスター『ワガオウノ・・・イカリヲカッタノダ・・クヤムナラオノレヲ・・クヤムンダナ・・・』

勇『我が王っ?ナンだよそれっ?しらねーよお前らの王とか!』

謎のモンスター『・・・フッ・・・ソンナコトハドウデモイイ・・・オマエガヤケシネバ・・・ソレデイイノダ』

(シュゥーーーーッ)

(パチパチッパチッ・・・ボッ)

周囲に生い茂った青い木々が
瞬く間に色を失い、蒸気を上げて
火が付き始めるほど周囲の
温度がさらに上昇した。
勇『いやいや、ってかささっきからオマエが言ってる王って誰だよw』

勇『どこでどんな恨みがあるのか知らんが、だいたい俺も好き勝手ぶっ殺してるんじゃねーし。』

勇『そもそも、お前らモンスターが襲い掛かってくるから条件反射っつーかさ、』

勇『それに、罪もない村人襲ったり、略奪したりそんなことしてりゃ文句言える立場にねーだろアホめ。』

謎のモンスター『ダマレ・・・オマエノソンナハナシナド・・・ドウデモイイノダ・・・』

勇『どーでもよくねーし、王って誰だよ?なぁ?隠す必要もないだろ?
俺だって変な恨み、人からもモンスターからも買いた・・・・・・』

謎のモンスター『・・・モウイイ・・・サイゴニハナシタイコトハ・・・ソレダケカ・・・』

(シュウゥーーーーッ)

(ボワァァォァァアッ)

勇『ちょちょちょっ!待て待てまだ話終わってねーぞテメェ!』

周囲に灼熱の風が吹き容赦なく勇者に襲いかかる。

勇『クッソてめえ!だいたい、こうやって人の話を聞かないヤツ嫌いなんだよ!!』

(パァァァァッ)

勇『と・く・に、オマエみたいに人の話を途中でぶったぎるヤツはなぁっ!』

とりあえずここまでw

ではまた水曜日に元気でお目に掛かりましょう☆

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コメント

  1. てんちょ より:

    お目に掛かりましょう☆まで読んだ