スカイウェイブ250が・・・・

ども。あいぼんです。久し振りの更新です。

ここ堺市南区美木多上1-2では数日雨が降り続いております。

一雨ごとに暖かくなっているはずなのですが、

やはり雨の日はまだまだ寒いです。

今日も朝から暖房全開で営業中:lol:

一昨日・昨日と掛けて修理を行ったスカイウェイブ250(CJ43A)の事を少々。

依頼内容はエンジンの異音・イモビライザーの解除(取り外し)です。

入庫したスカイウェイブ250はコレ。

なんだか空飛べそうですw(画質悪くてスミマセン

スカイウェイブ250(CJ43A)

グリーンラメの外装にウッド調のインナーカウル塗装と、

かなりゴージャスな仕上がりです。

スイッチが沢山あるのでポチポチとONにしていくと、そりゃあもう

チッカチカあちらこちら点滅:shock:するわ、緑色にあっちこっち光るわ:roll:

何とも賑やかなスカイウェイブです。

マフラーも空に突き抜けそうな勢いで上がっております。

んで、早速状況を確認。

 

 

イモビが効いてイグニッションがONになりません。ハイ。。

FI警告が点灯して燃料ポンプが動かない・・・。

って事で一時的な回避策としてバッテリーターミナルを一時的に

取り外して、再度取り付けます。

こうする事でいったんイモビを解除できます。

※通常の解除方法が効かないのでとりあえずの措置です

 

 

んで気を取り直してイグニッションON。

ウイィィィィィィン・・・・・

キュルルルルルルル・・・・・・・

 

 

『コツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツ』

 

 

 

啄木鳥でもまるで飼っているかの様な、鈍い異音が聞こえます。

オーナー曰く、

『クラッチ?プーリー?の辺りじゃないかと・・・・』

うむぅ・・・確かにその辺りと言われればそんな気もするが、

どうも音が鈍くて奥深い。

とりあえず駆動系を分解してエンジン単品で始動して確認してみる事に。

駆動系を分解した写真

プーリーやらクラッチ廻り一式を取り外してみました。

取り外したプーリーやらクラッチ廻りは目視で確認できる範囲に

以上は見受けられず、とりあえずこの状態でエンジンを始動して

問題部分の切り分け作業です。

 

 

キュルルルルルルルルル・・・・・

 

 

コツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツ

 

 

ダメでしたw

やっぱりエンジン部からの異音です。

しかもあまり良い音ではありません。

とりあえず原因追求の為に作業を進めます。

 

無いとは思いますが、エンジンオイルの量を確認。

 

 

 

!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

:shock:じーざすw:shock:

ハイ。オイルが入ってません。原因はこれっぽい。

ドレンを外してみるとチョロチョロと溜まっていたオイルが出てくる感じ。

うぅぅぅぅ・・・オイル入れるか・・・。

入れてみて改めてオイルレスを認識。

ほぼ全容量入りました。(スカイウェイブの全容量は1.9リットル

オイルを規定量入れて、気を取り直してエンジン始動です。

 

 

キュルルルルルルルル・・・・

 

 

 

え・・煙突?

 

:shock:じーざすw:shock:(しつこいってw

火事ですw

そりゃもうすごい量。(写真暗すぎ

おかげで店の中が真っ白になりました。

コツコツの異音は消えましたが、変わりに激しいオイル吐きが出てきました。

しかも、オイルを入れてすぐに出るぐらいですから、

相当ヒドイ状況だと誰でも分かりますよね・・・。

下がってるとか、上がってるとかの次元の話じゃなく

エンジンがイケてる、イケてないの話ですから。

どちらかと言えば、そりゃイケてない方ですがw

 

 

とりあえずオーナーに電話して状況を伝えると

修理の見積を出して下さいとの事でしたが、

こればっかりは、エンジンを分解してみないと詳細な金額が出せない為

とりあえず作業は行う方向で、まずは見積作成の為の分解を。

 

 

エアロやら電飾配線が縦横無尽に走っている為、

外装の分解に少々手間取りましたが、何とかここまで辿りつきました。

サブウーハーもメットインに装備

パワーフィルターが装着されてます。

メットインスペースにはサブウーハーまで。

メットイン側面にもスピーカーが2発。

メットが入りませんw

それはさておき、どんどんばらしていきます。

水廻りの配管類は極力廃液を出さない為にも、

ホースをクランプして必要最低限だけ抜き取ります。

水廻りのホースをクランプして止水

次にスロットルボディなどを取り外したいのですが、

先々の事も考えるとメットインボックスが邪魔になるので

取り外してしまいます。

特にこのスカイウェイブの場合、エンジンハンガーも延長タイプに

換装されている為、メットインボックスを外さないと

カムチェーンテンショナーが外せません。

って事でサクサクとばらしていきます。

スッキリしたエンジン付近

だいぶ作業がやりやすくなりました。

スロットルボディ・水廻り配管・配線類を取り外して、

余計な物が無くなったところでヘッドカバーを開けてみましょう。

ヘッドカバーを開けたところ

ふむ。

カム廻りは特に異状は無さそうです。

まぁヘッドからの異音は聞こえなかったので当然でしょう。

ですが、オイルレスだったエンジンですのでカムホルダの

カジリなどが心配です。。

幸いにもロッカーアームは無事でした。

カムを取り外して確認

カムも取り外しました。

特にカジリなどもなく問題ないでしょう。

オイル下がりの原因であるバルブステムシールはというと、

スプリングが邪魔でイマイチよく判りませんが、

ひび割れや木っ端微塵ってことは無さそうです。

つまり、この時点であの量の煙吐きの原因がオイル下がり

では無い事が判明しました。

って事は・・・・・。ハイ。ピストン廻りでしょう。間違いなく。

作業も急ピッチで進めていきます。

 

 

シリンダーヘッドを取り外します。

シリンダーヘッドの取り外し

ピストンヘッドや燃焼室は特に問題無さそうですが・・・・

 

 

 

ですが・・・・

 

ですが・・・・

 

ピストンが・・・・

 

 

残念なピストン・・・

:shock:じーざすw:shock:(もういいって

どえらい事になってました。

エンジンが掛かっていたのが不思議なぐらい。

そりゃオイルも燃えるさ。

これだけ燃やせばそりゃ煙もそんだけ吐くさ。

ピストンがこの状態ですので、シリンダーも察しが付くと思います。

残念なシリンダー

写真ではうまく写っていませんが、ガッリガリです。。

これも交換確定です。

次は分解したシリンダーヘッドのバルブスプリングを取り外して

バルブステムシールの確認です。

スプリングをサクサクッと取り外してみましたが、

やはりひび割れなども無く特に問題は無さそうでしたが、

シールの硬化がありますのでこれも交換です。

というか、ここまでの分解作業を行う時は、ほぼ100%一緒に

交換する部品ですので、走行浅の車両以外は基本交換です。

交換前のバルブステムシール

写真じゃ硬化してるかわかりませんよねw

でも、交換後のシールを見ると納得です。

これが交換後のシール。

交換後のバルブステムシール

これぞゴム!って感じの色です:lol:

ここまでの作業で必要部品をピックアップして

部品の見積を出してオーナーに確認。

 

 

『 実 行 セ ヨ 』(そんな言い方じゃないけど:oops:

 

 

作業をしたのが月曜日だったので、翌日の定休日を考慮して

月曜日中に部品の発注をしておいたので、

定休日明けの水曜日に部品到着です。

 

 

朝から作業再開です。

バルブステムシールを全て交換して、元通りにバルブスプリングを

組みつけていきます。

バルブスプリングの分解は特殊工具無しでばらせますが、

さすがにバルブスプリングの組み込みは特殊工具が必要です。

バルブスプリングコンプレッサーってやつです。

そいつを使ってバルブスプリングを元通り組み込んでいきます。

この時、作業に慣れていない人がやると、バルブのコッターピンが

うまく入らずイライラする事が有りますが、

前もってリテーナー部にコッターピンを入れてから

スプリングを押し込むと非常に楽です。こんな感じで。

リテーナーにコッターピンを入れておく

この状態からバルブスプリングコンプレッサーを使って

バルブスプリングを押し込んでコッターピンをバルブにはめ込みます。

結構腕がプルプルと振るえちゃう作業です。。

微妙な力加減で調整して押し込まないと、コッターピンがずれてしまい

うまくはまらなくなってしまうので、余計にプルプルしますwハイ。

こんな感じで押し込んでいきます。

スプリングコンプレッサーで押し込む

4本組みこむのに5分ほどです。

慣れればほんとうにサクサクと作業が進みます。

シリンダーヘッドは完了です。

次は新品のリングを組み込んだ新品ピストンを

コンロッドに取り付けるのですが、

オイルレスだった為コンロッドがイケない事になってます。

残念なコンロッド・・・

カジってますね。

本来ならクランクシャフトも分解してコンロッドの交換と

行きたいところですが、予算不足のためこのまま作業を進めることに。。

届いた新品のシリンダーとピストンを組み付けていきます。

やっぱり新品のシリンダーとピストンは美しい☆

新品のシリンダーとピストンを組み付け

この後写真撮影を忘れて作業が進んでしまい、

途中経過がありませんが一気に組み付け完了です:oops:

組み付け完了

他の取り外した部品もせっせと組み込んでいきます。

外装も全て組み込みたいのですが、イモビの取り外し作業が

あるためとりあえず外装以外をすべて元通りに。

 

 

問題のイモビですが、純正品ですのでカプラーONで

取り付けされているはず。

アッパーカウルを取り外してイモビライザーを発見。

右側グローブボックスの裏側に貼り付けてありました。

とりあえずハーネスから取り外してみました。

取り外したイモビ一式

いかにも純正といった感じ。

飾り気も無くシンプルです。

取り外した状態でイグニッションをONにすると、やはり燃料ポンプが作動しない。

イモビ本体に入っている配線でイグニッション付近に接続されていた

4ピンカプラーと1ピンのカプラーだけ接続してみると燃料ポンプが作動。

でも、イグニッションをOFFにすると音は鳴らないがイモビが作動。

イグニッションをONにしても燃料ポンプは作動しません。 これが問題の配線

次に4ピンカプラーだけ接続してからイグニッションONにすると

これまたイモビが作動して燃料ポンプが作動しない。

ふむぅ・・・。

もう一度4ピンと1ピンのカプラを接続してイグニッションON。

これでエンジン始動OKの状態にしておき、1ピンカプラのみ取り外すと

状態は変わらず、エンジン始動が出来る状態を維持してます。

つまり、引き金になっているのはこの4ピンのカプラーという訳。

4ピンカプラーだけでテスターを当てて電源を確認したところ

イグニッションONで流れてくる電源を発見。

カプラーをもう一度イモビ本体に接続し、エンジン始動OK状態で

その電源がリターンしているのかを確認したところ、

やはり電源をリターンさせてイグニッションONにしているようです。

 

つまり、本来はイモビ本体内部で通常の解除方法で

イモビが解除された場合は、本体供給電源をリターンさせて

イグニッションをONにしているようです。

逆に、イモビが作動している時は電源が戻っていない仕組みです。

そうと判れば4ピンカプラーに細工をします。

メインハーネス側の4ピンカプラのうち、黄/緑と黄/青の配線を

確認してリターンさせてしまいます。

配線色を確認

これでイモビの取り外し完了です。

エンジンも無事に始動し、心配していたエンジンの煙吐きも消え

異音も無く快調に始動です♪

オーナーもあまりの速さにビックリ仰天です。

無事に直ってよかった良かった。

エンジントラブルでお困りの方はお気軽にご相談を:razz:

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コメント

  1. アバンティー より:

    こんにちは、いつも楽しく拝見させて頂いてます。
    イモビの回で4ピンカプラーをどの様に加工されたのかご教授頂きたく書きました。
    簡単な図など書いて頂くとありがたいです。
    宜しくお願い致します。

  2. オプション品などのイモビライザーの場合でしたら
    車両のカスタマイズ状況によっても異なりますが
    10,000円以内で十分に収まると思います。

  3. こんにちは。

    冷却ファンが動作しなかった原因は何だったのか気になります。
    ファンスイッチなのか、それともファンそのものだったのか。

    いずれにせよ、15000km程度で故障する可能性は
    低いと私自身は考えておりますが機械物なのでこういう
    一般論はあまり当てはまらないかもしれません。

    お店の保証規定に基づいて保証もしてもらいますが、
    中古車である以上お客様自身にもある程度の覚悟は
    必要かと思います。

    新車のように全てを保証することも出来ないのが中古車なので。。

    で、こんな話は置いておいてっと。

    でも、たしかスカイウェイブは車両の異常を検知した
    時ってセンターメーターに何か
    表示が出ていたと思うのですが・・・・。

    C28 ←とか

    発進と同時にエンジンが動かなくなるっていう状況が
    いまいち理解出来ないですが、エンストしたってことでしょうかね?

    サイドスタンドスイッチの接触不良が起きると
    メーターが振りきってセルスターターが効かなくなる
    ってのは以前のモデルからの標準仕様ですが・・・。
    CJ46Aではどうだったか・・・。

    いずれにせよ、お店の保証規定に基づいて
    対応して頂くのが良いでしょう。

    保証期間の長さ(距離/期間)によりますが、
    期間を消化してしまう前に、ある程度走行距離を重ねて
    膿を出してしまう事も必要だと思います。

    現状をお伺いした限りでは明確なご返答は
    難しい事ご理解下さい。

  4. たろう より:

    オイル不足が原因で補充をしてもカタカタという音が消えません(._.)
    これはもう治りませんか?

    • オイル不足でしばらく走行されていたのであれば、それ相応に
      摩耗が進行している事でしょうね・・。

      オイルを規定量入れても音が消えない場合は
      修理が必要となりそうです。
      治らない事は無いと思いますが、予算の問題が大きいと思いますよ。

  5. 匿名 より:

    ちなみに
    この修理で代金はおいくらくらいなんでしょうか?

    • centrumMC より:

      ちょっと古い記事なのでうろ覚えですけど・・・
      50,000円以上は掛かっていたかと思います。