【第11回】ロイヤルスターのキャブレターをオーバーホールしてみよう!

ども。

到着した日に書こうと思っていたのですが

結局書けずじまいで今日になった事。

遠くは九州にあるメッキ屋さんに

フロントフォークの再メッキを出していた物が

1ヶ月近く掛かってやっと仕上がってきました。

通常の再メッキならそんなわざわざ九州まで

遠い所に送らなくてもしてもらえますが、

技術があって以前からお付き合いが有るって事で

毎度九州にあるメッキ屋さんに依頼しています。

先に仕上がったフォーク(インナーチューブ)を

見て頂きましょう。

仕上がってきたインナーチューブ

これ、VS750イントルーダーのインナーチューブ

なんですよね。

え?

再メッキ出さなくてもメーカーから新品が

まだ買えるじゃ無いかって?

ええ、ええ。

もちろんそうですね。

まだまだメーカーから殆どの部品が

供給されているので、このインナーチューブも

例外無く新品で購入することが出来ます。

じゃなんでわざわざ再メッキを?

良い質問ですねぇ。

今回のメッキはちょっと普通のメッキと違い、

硬質メッキと言われるものなのです。

通常のメッキと違いこの硬質メッキってのは

凄くって、カジったカムシャフトの補修や

クランクシャフトのジャーナル部などにも施工でき、

しかも元の状態よりも硬度が上がり

耐摩耗性も格段に向上するのです。

以前もロッカーアームのカジリを修整してもらい

ましたが、今でもまだそのエンジンは元気に

動いているんですよ。

メッキで肉盛りまでして、しかもそれでいて

硬度が上がって耐摩耗性も向上するとか、

魔法の様なメッキなのです。

で、今回はメーカーから新品を購入する

金額と施工代金がほぼ同じ程度でしたので

それだったら長期間腐食にも強い

硬質メッキをお願いします。という事で

お預かりさせて頂きました。

仕上がったインナーチューブを

もうちょっと見て行きましょう。

再メッキの仕上がり

メッキの質も純正と異なり、明らかにメッキが

分厚いのが光り方で分かります。

純正のメッキはもう少し薄いので

素地がうっすら見えているというか何というか。

写真では伝わりにくいと思いますが。

分かりやすく言えば中華製のメッキと

純正品のメッキの差ぐらいです。

再メッキ後のインナーチューブ

メッキが深いと思いませんか?

伝わりませんよねw

とにかく、腐食にも強く摩耗にも強い

硬質メッキは場所を選ばず、何にでも

施工できますのでお気軽にご相談下さい。

いやぁ・・・それにしても桜が見頃ですねぇ。

今日はお花見に出掛けられた方も多いのでは?

あいにくここ大阪では雲が多い日曜日でしたが

お花見楽しんでこられたでしょうか。

桜が見頃です

この写真はお昼ご飯を買いに行く途中の

高台にある大きな桜の木です。

ちょっと逆光なので色鮮やかな桜ではありませんが。

少しお年を召しておられる様で、蕾そのものが

少ないのか、下方に大きく開く様に

枝が伸びているせいなのか、ほぼ満開ですが

満開じゃ無いようにも見えます。

歩道から5~6mほど上方に植えられている

桜の木なので、散る頃にここを歩くと

桜吹雪に見舞われることがあります。

歩道の上も散った桜でピンク色に

染まるぐらいですから相当です。

水曜日は長女の中学校入学式です。

午前中のみお休みを頂く事になろうかと

思いますので、それについてはまた

改めて告知致します。

では今日もいつもの開店時の

TODAYのグリップ表面温度と

明日の大阪の天気予報をお知らせです。

TODAYのグリップ表面温度 開店時

19.2℃

雨のち曇り

雨のち曇り!

~06時:90% ~12時:70%

~18時:20% ~24時:10%

明日の大阪の天気は、四国の南海上を

低気圧が東に進むため、昼頃にかけて

雨や雷雨となり、南部では激しく

降るところがある見込みです。

朝から雨模様確定ですね・・・。

激しく降る地域も有るようですので

バイク通勤の方はご注意を。

では今日の本題です。

先日からご紹介している

ロイヤルスターのキャブレターをオーバーホールしてみよう!

ですが、今日は11回目となります。

前回までの記事は以下のリンクよりご覧頂けます。

【第1回】ロイヤルスターのキャブレターをオーバーホールしてみよう!

【第2回】ロイヤルスターのキャブレターをオーバーホールしてみよう!

【第3回】ロイヤルスターのキャブレターをオーバーホールしてみよう!

【第4回】ロイヤルスターのキャブレターをオーバーホールしてみよう!

【第5回】ロイヤルスターのキャブレターをオーバーホールしてみよう!

【第6回】ロイヤルスターのキャブレターをオーバーホールしてみよう!

【第7回】ロイヤルスターのキャブレターをオーバーホールしてみよう!

【第8回】ロイヤルスターのキャブレターをオーバーホールしてみよう!

【第9回】ロイヤルスターのキャブレターをオーバーホールしてみよう!

【第10回】ロイヤルスターのキャブレターをオーバーホールしてみよう!

さて、前回までは確か

バルブシートを固定する

バルブシートをコンパウンドで研磨して

キャブレターに取り付けた所まででしたね。

今日はこの続きをご紹介していきましょう。

フロートチャンバー内のジェット類、

それにフロートバルブの取付が終わりましたので

続いてパイロットスクリューを取り付けたいと思います。

予めパイロットスクリューにスプリング、ワッシャ、

Oリングの順番で組み込んで4本とも

準備しておきましょう。

パイロットスクリューを準備しておく

準備したパイロットスクリューの

Oリングに薄くシリコングリスを

塗っておきましょう。

シリコングリスを薄く塗っておく

シリコングリスを塗ったパイロットスクリューを

キャブレターにセットします。

パイロットスクリューを取り付ける

パイロットスクリューの既定の戻し回転数は

以下の通りです。

※モデルイヤーによって異なる可能性があるので参考までに

資料捜索中w

どこいった(;´Д`)

※見つかり次第加筆します

続いてカットオフバルブを取り付けます。

予めカットオフバルブの真鍮部分は

ジェット類と同様に磨き上げておいてから

先端部分にシリコングリスを塗っておきましょう。

シリコングリスを塗っておく

カットオフバルブをキャブレターにセットし、

超強力なスプリングを乗せて

カバーを閉じましょう。

カットオフバルブを取り付けて閉じる

他の3つのキャブレターも同様に部品を

組付けた状態がこちらですね。

当初よりも美しく仕上がっています。

キレイになったキャブレター

続いてフロートバルブを組み付けて

フロートのH寸法を確認します。

フロートに予めフロートバルブを

ぶら下げてから

フロートバルブをぶら下げておく

キャブレターにセットしてフロートピンで

フロートを固定します。

フロートピンで固定する

フロートピンを入れて固定できたら

フロート高(H寸法)を確認します。

今回は11mmでセットします。

H寸法(フロート高)

H寸法の計測方法は、フロートチャンバーの

合わせ面からフロートの最も高い位置までの

高さをノギスなどで計測します。

なお、この時フロートバルブがバルブシートに

軽く触れている状態になる角度で

キャブレターを調整して計測すること。

フロートバルブのピンを押し込んでいる

状態や、浮いている状態で計測しないように。

フロート高の確認

全てのフロート高を同じ高さになる様に

フロートのリップ部分を調整して下さい。

この画像が参考になると思います。

フロートのリップ部分

バラバラになっているキャブレターを全て

油面調整致しました。

油面調整完了

使用過程に於いて油面というのは必ず

バルブシートの摩耗やフロートバルブの摩耗によって

高くなる物なのです。

また、今回の様にバルブシートを分解した場合は

フロートピンとバルブシートとの微妙なズレも

生じるため、必ずフロート高(H寸法:油面)の

調整を実施しておくのを忘れないようにしましょう。

私は基準値の下限側で

必ず調整する様にします。

※油面を下げる設定

例えば、H寸法の規準値が

H寸法:10mm ±1.0mm

となっている場合、

下限である+1mmで設定します。

※数値プラスと言うことは油面を下げる方向です

これが±2.0mmと幅がある場合は

間を取って1.0mmで調整するようにしています。

数値マイナス側(油面上昇)に摩耗によって

設定されていることはあっても、

自ら設定することはありません。

ってか、規準値よりマイナス側に数値が

振れているのを確認した時点で

油面調整しますけどねwww

続いてバキュームピストンに

ジェットニードルを組み付けて行きます。

バキュームピストン内部のジェットニードルの

座面には小さな穴が開いています。

ジェットニードル座面部の穴

中央にある少し大きめの穴は

ジェットニードルが通る穴で、

そのすぐ隣に小さな穴があると思いますが

この穴はジェットニードルに入れられている

スペーサーの位置合わせ用の穴ですね。

スペーサーの突起

このスペーサーの突起を先ほどの

小さな穴にちゃんと入れる必要が有りますが、

いかんせんバキュームピストン内部は狭く

外部から確認する方法が無く、手先の感覚に

頼るしかありま・・・・・・

あるんですw

この突起部がちゃんと穴に入っていないと

ジェットニードルの高さが高くなってしまい、

結果的にガスが濃い状況となってしまい

不調の原因となります。

狙った場所にぴたりと合わせる方法は

実に簡単です。

ジェットニードルのEクリップの開口部に

この突起部の位置を予め合わせておくのです。

突起部の位置を合わせておく

こうしてEクリップの開口部と位置を

合わせておくことによって、上方から見ても

凸部の位置がはっきりとわかり、狙った場所に

簡単に、確実に入れることが出来ます。

バキュームピストンにジェットニードルを入れ、

ちゃんと穴に対してスペーサーの突起が

入っているかどうかは、優しくジェットニードルを

指で回すと引っ掛かる感じがあればOKです。

強く回すと滑っちゃうのでご注意を。

ジェットニードルのセット完了

続いてスプリングとスプリングシートが

セットになっている押さえを入れましょう。

向きを間違えないようにご注意を。

スプリングを入れる

スプリングを入れたら最後に

キャップを取り付けて固定しましょう。

マイナスドライバーで固定しますが、

樹脂ボルトというかキャップなので

優しく締め付けて下さいね。

少しこのキャップは入れにくいのが難点ですので

ネジ山を潰してしまわないようにご注意を。

キャップを取り付ける

さぁこれでバキュームピストンまで準備が終わりました。

大部分の作業は終えましたので

やっと最終回が見えてきましたwww

もうあと少しですw

この続きはまた明日更新の記事で

ご紹介する様にします!

じゃ、今日の作業はここまで!

最後に閉店時のTODAYのグリップ表面温度をお知らせです。

TODAYのグリップ表面温度 閉店時

18.6℃

明日は雨になりそうですが気温は

随分と高い様です。

蒸し暑くなりそうですよ-。

まぁ雨降って寒くなるよりはいいですね。

今から帰宅しますが、すでに

外は土砂降りです(ToT)

カッパ着用で帰ります。

ではまた明日も元気でお目に掛かりましょう☆

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