続々:サビてても動じず。でも動いてよ

ども。あいぼんです。

昨日のグズグズの天気とは打って変わって今日は

雲が少々多いですがすごく良い天候です。

天気が良いのはイイコトですが、花粉症の私にはツラくて

仕方ありませんです。ハイ・・:cry:

 

そういや、昨日ジェンマのリコールのためにお越し頂いたお客様。

作業終了後も長々と話し込んでしまい申し訳ないです。。

来店時は雨が降っていなかったのですが、帰る頃にはエラい雨が降っていたので

本当に申し訳なかったなと・・・:sad:

いつも思うことですが、メーカーの標準作業時間ってのは

極端に短すぎますよね。。

ヘッドライトユニットASSY交換で0.7時間て・・・。

そりゃ複数台同一作業をやれば0.7時間で十分可能でしょうがねぇ~。

なかなかスクーターのカウリングの分解って難しいんですよ。

力任せにやればバッキボッキ音立てながら一気に分解できますが、

ツメなんか折っちゃった日にゃそりゃあもう大変。

ってなると、慎重にカウルの分解を行うので時間も掛かるって訳です。

手間というより、気を使いますです。ハイ:lol:

 

 

おぉっと、表題から話がそれました。

前回イーハトーブのエンジン分解とシリンダーのホーニング作業まで

ご紹介していた部分からの続きです。

 

今回は分解していた部品類を組み付けて行きます。

まずはピストン廻り。

リングが完全に溝に埋まってしまっていた状態だった時の写真。

ピストンリングも溝にピッタリ張り付いてる

んで、このリングを取り外して行きます。

このとき、力を入れすぎてピストンリングを折らない様に慎重に作業を行います。

とはいえ、ある程度力を入れて潤滑剤をしみこませないと、易々とは外れてくれません。

チマチマと作業を行って、トップとセカンドのリングが取り外し終わりました。

 リングを取り外したピストン

残すはオイルリング等です。

こちらも折らない様に適度に力を加えながら取り外していきます。

地味な作業ですが安価に仕上げる為ですので頑張ります:mrgreen:

で、取り外しが全て終わったリング類。

ピストンリング

ここにも腐食が当然出ています。

さすがにこのままは組み込めないので、最低限の処置ぐらいはしておきます。

とりあえず諸々のカスやらを洗い流し、その後表面の腐食を取る為に

オイルストーンを使ってきれいにしていきます。

とはいっても、あまりゴシゴシとやりすぎるのも良くないので、

ある程度のところで止めておきました。

で、ピストンに溜まっていたカーボンやらもきれいに取り除き、

元通りにリングを組み込んでクランクに取り付けていきます。

ピストンリングを組み込むときは、各リングの合口の位置に注意します。

合口の位置が適当だと、オイルがきちんと回らなかったり、

白煙を噴いたりしてしまうのでマニュアル等を見ながら規定位置にあわせておきます。

んで、そうこう言ってる内にピストンの取り付けが完了。

ピストンの組みつけが完了

あ、そうそうピストンやらを取り付ける前に、

ガスケット面をオイルストーンで磨いてキレイにしておくことをお忘れなく。

さぁいよいよシリンダーの取り付けです。

シリンダーを入れる際は、先ほども書いていたピストンリグの合口の位置に注意を

払いながらうまくピストンを入れていきます。

このとき、シリンダー内壁にはオイルを散布しておきましょう。

単気筒エンジンは比較的簡単に入れることが出来るので楽チンです。

はい。またそうこう言ってる内にシリンダーの取り付けが完了しました。シリンダーの組み付け完了

実に美しい。

依然とは大きな差。

モクモクと煙を吐かない事を祈りつつさらに作業を進めます。

次はシリンダーヘッドの組み付けです。

シリンダーヘッドの燃焼室内にも腐食が出ていましたので、バルブの密閉度を

確認する為にもプラグを取り付けて、燃焼室にガソリンを溜めて確認。

初めは漏れていましたが、バルブを少し動かしてあげて

再度確認すると、漏れなくイイ感じでしたのでバルブは分解せずに

このまま汚れやらカーボンを除去して組みつけていきます。

 

で、キレイにしてあげた燃焼室内の様子。

燃焼室

まぁこの程度キレイになれば十分でしょう。

どんどん組みつけていきます。

シリンダーヘッドをエンジンに載せて、周辺部品を載せて行きます。

カムホルダを取り付ける際は、ロッカーアームのクリアランス調整ナットと

ボルトは完全に緩めた状態で取り付けましょう。

どのみち、後ほどタペットクリアランスは調整が必要ですので。

 

さぁここまではポンポンポンと乗せていくだけですが、

重要なのはここから。

カムのタイミングをシッカリと合わせないと、

一発でエンジンが終了してしまいますのでマニュアル等を見て

カムタイミングを合わせていきます。

 

とはいっても、マニュアルを見ずに作業は出来ます。

まずはフライホイールが入っている左側エンジンカバーの

点検口(大小の丸いやつ)をあけます。

大きい方の点検口はフライホイールを回す為の工具を差し込んでおきます。

小さい点検口を覗きながら、フライホイールを反時計回りに回して

【T】マークとカバー側のあわせマークに合わせます。

※普通はピストン組み付け時から圧縮上死点で作業を行います

少々わかり辛いですがあわせている写真がこれ。

カバーの合わせマークとTマーク

どのバイクでもほとんどこういう具合にカバー側とフライホイール側に

刻印やら合わせマークがありますので、気軽に点火タイミングの点検が可能です。

気軽にって・・・:lol:

で、シリンダーヘッドの組みつけが完了した写真。

組みつけが完了したシリンダーヘッド

イーハトーブのシリンダーヘッドはガスケットを使用していないため、

液体ガスケットを薄く塗ってから組み付けます。

確か、その昔ホンダ純正で売られていた液体ガスケットの名称が

【アトムチット?】っていうヘンテコな名前だったような・・・・。

写真のエンジンに使用しているのはpermatexのガスケットですが。

 

 

はい、お次はカムスプロケットを取り付けていきます。

カムはバルブを全く押していないフリーの状態で取り付けているはず

ですので、手で右へ左へある程度動く事を確認します。

その状態で、カムスプロケットにチェーンを掛ながら

カムにスプロケットを取り付けます。

このとき、クランク側は必ず圧縮上死点のマークにシッカリと

あわせておきましょう。

カムスプロケットも同様に合わせマークが有りますので、

カムスプロケットとヘッドの合わせ刻印を合わせてカムスプロケットと

カムチェーンを取り付けます。

あ、カムチェーンテンショナーはこの時はまだ張っていない状態で

作業を行いましょう。

マークをあわせている写真がこちら。

非常にわかり難いですが、ヘッド側に【▼】マークがあるのがわかりますか?

シリンダーヘッドの合わせマークとカプスプロケットの合わせマーク

うまく合わせて取り付けが出来たら、確実にカムスプロケットの

ボルトを締め込んでおきましょう。

これでタイミングはバッチリのはずです。

次にカムチェーンテンショナーを取り付けてカムチェーンの緩みを取ります。

それから、フライホイールの大きい点検口に工具を差し込んで、

手で反時計回りに回しながら2~3回クランキングします。

間違ってもキックペダルやセル(付いているバイクだけ)を使用して回さない事。

必ずカム関連を分解して組み付けたときは手でクランキングして

タイミングがずれていないか確認しましょう。

 

手でクランキングすれば、多少タイミングがずれていても

エンジンを痛めてしまう事はありませんので。

さぁそろそろ作業も終盤ですよ。

カムスプロケットのカバーを取り付けて、

表面に取り付けるガバナやピックアップコイル関連を

組み込んでいきます。

ガバナを取り付ける際は、カム側に小さなピン(廻り止め)が入りますので

忘れずに入れておきます。

ガバナの取り付け

ピックアップコイルなども取り付けていき、

タイミングプレートも規定の場所で固定します。

ここでは書いていませんが、エンジン周りのボルトナットを締める時は

トルクレンチを使って締め付けを行いましょう。

締め過ぎ・ゆる過ぎもどちらも良くありません。

 

 

各部取り付けが完了し、組み忘れやボルトなどが余っていないか

再度確認しておきます。

普通はありませんが:mrgreen:

ってか、余ってたら大変ですから。。。

組みあがったエンジンを車両に戻します。

単気筒のエンジンなので軽々とフレームに戻すことが出来ます。

んで元に戻った写真。

フレームに載ったエンジン。

なんだかドキドキします。

サビサビだったエンジンがケムリをモクモクと吐かないだろうか・・・。

気持ちが逸りますがまだ作業は残っています。

お次はキャブレターのオーバーホール作業です。

まだキャブレターを分解していないので内部状況が分かりませんが、

クンクンと匂いを嗅いだ感じでは、イイ感じになっている予感:cool:

 

 

今回は少々長くなってきたのでそれはまた次の機会にご紹介。

でわ;-)

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