【前編】バルカンドリフターのリヤブレーキキャリパーをオーバーホールしてみよう!

ども。

今日は朝から先週末に事故でご入庫された

お客様のバイクを保険会社が見に来ていました。

現車確認

見た感じでは損傷は軽度に見えるんですが。

センタースタンド立ててもリヤホイールは着地してるし、

フロントフォーク(ボトムリンク式)は激しく衝突の痕跡があるし。

それは・・・・つまり・・・・

キャスター角が立っている

と言うこと。

トレール角が減少してハンドリングがクイックになるのと、

ホイールベースが縮むので、自然とセンタースタンドでは

自立するのが困難になってきます。

フロントフォークはもとより、スクーター系の場合

その独特のフレーム形状から、ステアリングステムが

どうしても上下に長くなってしまいます。

ステムが長くなると言う事は、ホイールに前面より

強い力が加わった際、テコの原理によって

ホイール部分を力点、ステムシャフト根元を支点

フレームおよびステムシャフト上方が力点となり、

フレームとステムシャフトに強い力が加わってしまい、

結果的にフレーム損傷または、ステアリングステムおよび

フロントフォークの損傷に繋がります。

一般的なインナーチューブが長い、ネイキッドなどの二輪車の場合

入力された強い力が、インナーチューブの湾曲によって力が逃がされ、

フレームへの損傷が比較的軽度で済みやすい傾向があります。

※軽度と言ってもフレームへの損傷はあります

まぁ・・・

事 故 し た ら

ヤマハ シグナスX-FI

タ ダ じゃ済まない

とだけ言っておきたい。

自分だけでは無く、常に周囲の状況を観察し、

迫り来る危険を常に回避出来るよう、

余裕を持った運転を心がけましょう。

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でね、今日は以前にも記事にした事がある

スズキ スカイウェイブ250(CJ44A)の

ロック開閉用アクチュエーター(モーターね)を

修理していました。

ロック開閉用アクチュエーター

これね、長年使用しているとモーターの

力が弱ってしまい、フューエルリッドや、グローブボックスの

ロックを外せなくなっちゃうんですよね。

比較的軽度の症状の場合は、スライド部分の清掃と

ワイヤーの給油で修理可能なのですが。

以前書いた記事は以下よりどうぞ。

【前編】スカイウェイブ250(CJ44A)のロック機構の開閉不良を修理してみよう!

【中編】スカイウェイブ250(CJ44A)のロック機構の開閉不良を修理してみよう!

【後編】スカイウェイブ250(CJ44A)のロック機構の開閉不良を修理してみよう!

今回のスカイウェイブはね、どうやら症状としては

やや重傷の部類。

ケーブルに給油しても、稼動部分を分解して

やり直しても、ケーブルを回すだけの力が出ません。

全く動かないか、途中まで動いて止まってしまいます。

もちろん、その時はスマートキーランプが

激しく点滅を繰り返しています。

どうやら、このアクチュエーター内部の、

このモーターに力が無くなっているようですね。

内部のモーター

ケーブルを接続しなけりゃ機嫌良く動作するんですが。

まぁダメもとですけど(最終的には交換が必要なので)、

モーターを分解して内部を洗浄したりしてみようと

思ったのですがね、ハンダが外れなくって断念。

なので、モーターに開いている極小の穴などから

接点復活剤、パーツクリーナー、潤滑油を順番に

入れながら、モーターを回転させてみました。

するとどうでしょう・・・・

パワフル回転に戻りましたやん♪

ケーブルを取り付けても、実に機嫌良く

ケーブルをぐいぐい引っ張ってくれます♪

モーターの動きが渋く、ロックが解除されない、そんな時は

一度写真のようにアクチュエーターを分解して、

内部のモーターを清掃というか、潤滑というか・・・してあげると、

元気を取り戻すことがあります♪

ちなみに、新品でアクチュエーターを購入すると

18,700円もします。ええ。

モーターが完全に沈黙するその日まで、

延命治療を続けましょうw

では今日もいつもの開店時のTODAYのグリップ表面温度と

明日の大阪の天気予報をお知らせです。

TODAYのグリップ表面温度 開店時

3.2℃

曇り

曇り!

~06時:10% ~12時:10%

~18時:10% ~24時:20%

明日は1日曇りの予報ですね。

というのも、どうやら金曜日にはまた雪の予報が出ています。

しかも、かなりの高確率で雪だそうで。。

また歩いて帰宅・・・か・・・。

2日遅れてやってくる筋肉痛と戦う日の再来。

※つまり老いていると言う事w

運動運動っ♪

では今日の本題です。

まずは車両のご紹介から。

カワサキ バルカンドリフター

カワサキ バルカンドリフターですね。

今回のご入庫は、リヤブレーキの引きずり症状と、

それに伴うブレーキの鳴きですね。

どれぐらいのブレーキの引きずりかっていうと、

前後に押しても一般の方が気が付かない程度。

軽度ですね。

その様子を動画で撮影していますのでご確認下さい。

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ジャッキアップして、手で回してこの程度しか回りません。

本当はもう少し軽く回るんですけどね。

完全に引きずっている症状ではないので、軽度としています。

ジャッキアップポイントはここですね。

ジャッキアップポイント

ジャッキアップ後に手で回すと、

手で回してみる

動画をご覧の通り、やや重みを感じて

回してもすぐに止まってしまいます。

ブレーキキャリパー本体を、プラスティックハンマーを

使用して、軽く叩いてあげると、

軽く叩く

ピストンが少しだけ押し戻されるので、

ホイールを手で回してもスムーズに回転します。

回転が軽くなった

ブレーキキャリパーの引きずりが原因で無い場合、

例えばベアリングの破損や、チェーンの張りすぎの場合は、

ホイール回転の重さは変わりません。

今回の場合は、歴然に軽く回転するようになりましたので、

オーバーホール後に目指すスムーズな転がり感は

こんな感じを目指しましょう。

※全く不具合が無くても、多少の抵抗感は残ります

では作業開始です。

まずはブレーキキャリパーを、キャリパーサポートから

取り外していきましょう。

固く固定されていますので、出来るだけラチェットを

使用する様にしましょう。

ラチェットで取り外す

そしてこれが取り外し終えたボルトですね。

取り外したボルト

ブレーキキャリパーをキャリパーサポートから取り外します。

キャリパーを取り外す

いやぁ・・・ブレーキディスクも結構減ってますなぁ・・・。

ブレーキディスクがこうも減ってるとね、オーバーホールしても

ブレーキが鳴きやすいんですよね。

最終的にはブレーキディスクも交換が必要ですね。うん。

んで取り外したブレーキキャリパーのパッドの残量を見てみましょう。

パッド残量

ブレーキパッドはどうやら、購入時の整備で新品に

交換されているようですね。

純正品、または同等品ではありませんが・・・・。

ブレーキパッドを取り外していきましょう。

パッドピンに入れられている、固定用のベータピンを

取り外します。

ベータピンを取り外す

ベータピンを取り外したら、

ブレーキパッドを取り外しましょう。

ブレーキパッドを取り外した

安価で減りにくいで有名なブレーキパッドですなぁ。

減りにくいと言うことは・・・それはつまり・・・・言い換えれば・・・

効きが悪い

という事ですなぁ。

ブレーキパッドは純正もしくは、同等の品質の

ブレーキパッドを使用されることをお勧めします。

次にブレーキキャリパー本体から、

キャリパーサポートをスライドして抜き取りましょう。

サポートをスライドして取り外す

にゅる~っと引き出していくと

キャリパーサポートが外れます。

この部分がにゅる~っと動かない場合は、

ここが原因でブレーキキャリパーが引きずっている

可能性があります。

今回はスライド部分が汚れていたので、

少し動きが渋かったですね。

これもブレーキの引きずる要因の1つですね。ええ。

取り外したキャリパーサポート

キャリパーサポートを取り外したら、

キャリパー側からブーツも取り外しておきましょう。

ブーツを取り外した

ブーツが外れにくい場合は、

潤滑油かパーツクリーナーを塗ってあげると

簡単に抜き取れます♪

劣化や破れなどがある場合は、併せて交換しましょう。

次はブレーキパッドの押さえ金具も取り外します。

金具を取り外す

これでブレーキキャリパーがスッキリしました。

ピストンを取り外すには、先ほどの金具が接触してしまうので

必ず取り外しておく必要があります。

金具を取り外し終えた

ここまできたら、次はピストンを出していきます。

まだ油圧経路がそのままですので、ある程度

ブレーキペダルを踏んで、油圧の力でピストンを押し出します。

ピストンを押し出す

ブレーキペダルを踏むと、向かって左側の

ピストンしか出てきませんね・・・。

これはつまり、向かって右側のピストンの動きが渋く

固着しかけているという事ですね。

これは、ブレーキが引きずったり、ブレーキの効きが弱かったりと、

典型的な症状ですね。

通常は両方共に同じ動きをするのが正しいです。

左側をある程度押し出した後、左側が油圧で外れて

しまわないように押さえつつ、右側のピストンをさらに押し出します。

右側のピストンも押し出す

右側のピストンも出てきましたね・・・・あら?

あららららら?

よくよく見てみると・・・

ダストシールが出てきた

ピストンが汚れすぎていて、ダストシールが

ピストンの動きに合わせて出てきてしまってます。

今回はピストン周辺のシールは交換する

予定ではありませんでしたので、痛めてしまう前に

急いで飛び出しているダストシールを取り外します。

ダストシールを取り外した

なんとか間一髪でした・・・。

長時間変形して力が掛かった状態ですと、

もう再使用は不可能ですので。

ってか、ブレーキパッドを納車時に交換してるはずなのに、

キャリパーにはグリス分が全くありません。

それどころか、ブレーキまで引きずっているとは・・・・。

まぁまぁ・・・。

んでこれが間一髪取り外したダストシールですね。

取り外したダストシール

なんとかこの程度の変形ですみました。

これならば、再使用もなんとか可能ですね。

※本来ならば交換をお勧めします。

さぁ、このあとはいよいよピストンを取り外していきますが、

気になる続きは、また明日の更新でご紹介しますので

お楽しみにねっ♪

じゃ今日の作業はここまで!

最後に閉店時のTODAYのグリップ表面温度をお知らせです。

TODAYのグリップ表面温度 閉店時

0.2℃

金曜日はまた雪かぁ・・・・。

今度こそ雪だるま作ろーっと♪

歩いて帰るのも、実は少し楽しみだったりしますw

雪の中歩くのとかなかなか体験出来ませんので。

あの、新雪を踏んだ時のぎゅもももって感触がタマリマセン♪

ではまた明日も元気でお目に掛かりましょう~☆

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