ども。
今日、ついに最終回を迎える事になりました!
いやぁ長かった。
定休日を省いて丸まる1ヶ月この記事だけを書き続けて
来たなんてよくやりましたなぁ。
でも、キャブレターのオーバーホール作業って
どの車両の記事でもそうですが、だいたい10回以上は
書き続けなきゃならないボリュームになるんですよね。
実際の作業はそんなに時間が掛かるわけじゃないですが、
こうして活字で説明するとなるとどうしてもねぇ。
どうでもいいって言うと語弊がありますが、
これでも割とあちこち端折って書いてるんですよ。
まともに頭の中にある事を全て書き連ねたら、それこそ
一年中同じ記事を書き続けなきゃならないかもしれません。
それぐらい奥ゆかしい作業なのです
一夜漬けの知識で完全なオーバーホール作業なんて
到底無理って事なのです。
もちろん、もっと簡単な小排気量車のキャブレターや、
イントルーダーの様に余計な行程が多くない機種であれば
一夜漬けの知識でも作業出来るかも知れませんが。
大事なのは
作業完了後に調子が良いかどうか
なのです。
何度も何度も開けては閉めてを繰り返してたんじゃダメ。
そりゃまぁ我々でもそういう事は有りますけど、
それは頻度の問題ですよね。
1月に何台ものキャブレターをオーバーホールしている中の
1つでそういう事が起きるか起きないかって位ですから。
作業に慣れた人間でも1回で決まらない事がある様な
作業ということを忘れずにお願いします。
ページコンテンツ
業務連絡
作業報告
お預かりしているヤマハ マグザムですが、
前後のタイヤ交換およびブレーキパッドの交換作業については
昨日中に完了しております。
併せてスピードメーターギヤボックス内部のマグネットローターの
破損も現認致しましたので部品発注を済ませてあります。
ヘッドライト不点灯について
今日はアッパーカウルを取外して、不点灯となっていた
ヘッドライト廻りの修理に取りかかっています。
HIDユニットですが、やはり下方やバッテリー周辺から手を入れて
作業出来るといった状況ではないのでアッパーカウルは取外させて頂きました。
配線に関してはH7タイプと言うことで大幅な加工跡なども見られず、
何故だかヘッドライトから抜け落ちていたHIDバーナー、およびユニット
一式の除去は容易でした。
しかし・・・なぜバーナーがヘッドライトから抜け落ちていたんだか。。
バーナーの配線が断裂していたことがそもそもの不点灯の原因ですが、
それにしても外れてしまうとか相当キツイです。
バーナーを押さえている金具が何かの拍子に
外れてしまったんでしょうね。
HIDユニット除去後は標準のハロゲンバルブへと換装しておきます。
バーナーが外れていた影響で・・・
もう目を覆いたくなる様な状況です・・・。
ヘッドライトバルブがあるはずの場所が単なる開口部と化していた為、
砂利や雨水が好き放題入り込んで、悲惨な状況となっています。
ハイビームしか使えない状況だったにも関わらず、
そのハイビーム用のヘッドライトは下段なんですね。
下段は特に状況が酷く、溜まった水のおかげで苔が生えてるわ、
リフレクタは曇ってるし汚れも凄い。
それに、レンズ自身も内側が相当汚れているので、いくら
ロービームを正常に点灯できる様にしたとしても、
上下段共に満足のいく様な光量は期待出来ないでしょう。
ヘッドライトを裏返すとね、こんな感じなワケですよ。
砂場かてw
ハイビームは最悪諦めて下さい。と、お客様には予め
申し伝えてありましたが、どうにかしてあげたいなと。
で、ヘッドライトをこうしてアッパーカウルを取外した
ついでにステーから取り外してあるというわけです。
最終的にどうなったか:結果報告
なんという事で…(略
黒く濁っていたレンズ内側も、くすんで真っ白になっていた
リフレクタも、生えていた苔も全て無くなり美しくなりました!
ちなみに、水と洗剤を入れて振り回すぐらいじゃこんなにも
キレイにはなりませんのであしからず。
以前からご贔屓にして下さっているお客様からのご紹介で
来て下さっていたというのもあり、ちょっと頑張りました・・・(⌒-⌒; )
なんだかんだでトータル2時間ほど掛かってしまいましたが
実用上問題無いレベルまでは戻ったので良しとします。
お客様にも喜んで頂けるといいですが・・・・。
今日もいつもの
開店時のグリップ表面温度
9.0℃
明日の大阪の天気予報
晴れのち曇り!
降水確率と概況
~06時:0% ~12時%:0%
~18時:10% ~24時:30%
明日の大阪の天気は、高気圧に覆われて晴れますが午後は
気圧の谷や湿った空気の影響で次第に雲が広がり、
夜遅くには雨の降るところがある見込みです。
そしてそのまま火曜日は雨の予報っと・・・(。-`ω´-)
ここからが今日の本題
先日から長々と約1ヶ月近くご紹介してきた
VS1400イントルーダーのキャブレターをオーバーホールしてみよう!
ですが、今日は最終回(第23回)となります!
今日でついに終わりを迎えるわけですが、実は
タイトルを変えてまた他の作業をそのまま紹介していくので、
まだ続いていると言えば続いてる感じです・・・ね(⌒-⌒; )
第1回から第5回
前回の記事
前回までのおさらい
配線パネル上に配線カプラをまとめ上げ、ワイヤリングを確認し
同調調整の準備までしたところまででしたね。
今日はこの続きを最後までご紹介していきましょう。
作業再開:同調調整
バキュームゲージのセット
バキュームゲージとホースを予め昨日の記事でセットしておいた
アダプターに差し込んで調整開始です。
接続するホースの長さは同じ長さに合わせておくこと。
ちぐはぐな長さのホースを使用すると、正確に負圧を計測することが出来ず
せっかくの同調調整が無駄になってしまいます。
調整前の注意事項
同調調整を実施する際、ガソリンタンクを取り付けていないため
別途外部タンクをぶら下げて作業することになります。
予め外部タンク(容器)を準備し、最低でも1リットル程度の
ガソリンは準備しておきましょう。
※オーバーホール後はキャブレター内部も空っぽなので
サービスマニュアルにも書かれていますが、予めエンジンは
しっかりと暖機運転を実施し、アイドリングが安定した状態で
同調調整作業を実施すること。
などという事は無いはずです。
目でおおよその同調は既に合わせたはずです。
もしかして端折りました?www
普通なら多少バラつきながらでも暖機運転ぐらいは可能なはずです。
サービスマニュアルがその手順を書いている以上、
アイドリング、暖機運転が出来て当然という事です。
実際に調整してみる
同調の調整はこのシンクロケーブルのアジャストボルトと、リヤ側キャブレターに
取り付けられているアイドリング調整ボルトを回して調整します。
アジャスターを縮める=リヤ側キャブレターを閉じる
通常目で見てある程度合わせてあれば、さほど大きく同調が
狂っているという事はありませんが、使用過程の車両に関しては
走行によるズレやシンクロケーブルの伸びによって、かなりの確率で
同調が狂っています。
まずはアイドリングを1,000rpmにセットします。
上下に荒れ狂うバキュームゲージの針を見ながら
ほぼ同じ数値を指し示すようにアジャストボルトを回して
微調整しましょう。
サービスマニュアルではこんな風に掛かれています。
このスズキ謹製のバキュームゲージ欲しいなぁと思ってるのですが、
純正の特殊工具ってもっそい高いんですよね・・・(;´Д`)
いや、特殊工具ってのは元々かなり高いものですが、今使っている
このバキュームゲージはそれに比べれば安価な物ですが、
ちゃんと数値が正しいかどうかはチェックしてあります。
アジャストボルトを回して調整したら、何度かに1度は
スロットルを操作してケーブルの座りを良くしてあげましょう。
で、最終的に同調の調整が完了した際のゲージの状態がこちらです。
角度が悪いのでズレている様に見えますが、実際はほぼ完璧に揃っています。
同調がずれている状態から、同調を合わせ終わった後の
あのスロットルレスポンスの違いときたら・・・そりゃもう軽い軽いw
こんなにもスムーズに吹け上がって、こんなにもスムーズに
アイドリングに戻ってきて落ち着くなんて・・・ってなります。
以上で同調の調整作業は完了です。
過去にイントルーダー400で同調調整している時の
動画をYoutubeにアップロードしてありますので参考までにどうぞ。
外装の組み付け
ガソリンタンク・サイドカバーの取付け
メインシートを取り付ける前に先にガソリンタンクを取り付けておきましょう。
ガソリンホースの差し込み位置を間違えないように、過去の記事を
もう一度見直しておくとよいでしょう。
ガソリンタンクの次はサイドカバーを取り付けます。
イントルーダー400などと異なり、サイドカバーが非常に取付しやすいw
イントルーダー400系はメインシートを取り付けてから、
最後にサイドカバーを取り付けるのですが、これがまた
フレームには当たるわ、シートの淵にも擦れるわ、しかも
サイドカバーは薄い鉄製だから攻撃力が強いのなんのって。
VS1400は気を遣わないでいいから楽です♪
シートの取付け
メインシート裏にイグナイタを忘れずに取り付けましょう。
取り付ける際は配線が強く捻じれていたりしていないか
チェックしておくこともお忘れなく。
メインシートをガソリンタンク後部のステーに先端を
引っ掛けながらシート後方にステーを入れて共締め固定します。
メインシートを車体に載せた際、シート下の配線の取り回しや、
電装パネル上に配線がきちんと載せられていない場合、
イグナイタ本体や配線が圧迫されたり、場合によっては
配線が断線またはショートしてしまうこともありますので
十分に注意して取り付けるようにしましょう。
最後にタンデムシートを取り付けてっと。
リヤボックス取付用の自作ステーが取り付けられているのと、
サイドバッグが挟み込むようにして取り付けられているので
少々取付しにくいですがまぁまぁこれぐらいはあるあるって事で(^^;
シートを取り付け終わったら、10㎞~30㎞程の試乗を実施して
コンディションの確認を実施しておきましょう。
もちろん試乗の結果は良好。
ガソリン漏れも止まっていますし、何より走りもかなり軽快になりましたよん♪
1400のトルクもりもりでかなりいい感じです。
アイドリングも安定しており、不気味なアフターファイヤーも
収まりましたので、今回の作業はこれにて全て完了となります!
最後に完成写真です♪
ほんっとに長かったですが無事に年内に書き終える
ことが出来て何よりです。
このままいけばほんとに年を越してしまう記事に
なってしまうのではと危惧していたぐらいですから(;´∀`)
長かったですが最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。
また明日からは・・・同じこの車両ですが、
燃料タンクの問題を解決するために実施した物がありますので、
引き続きそちらの記事を書いていきますので
また応援をよろしくお願いしますね♪
じゃ、今日の作業はここまで!
閉店時のグリップ表面温度とあとがき
1.8℃
今日はあまりにも寒いわ。
明日もまた寒くなるようなので皆さんも温かい恰好してくださいね。
わたしは常に厚着なので今はまだ平気ですw
さぁ明日はマグザムを仕上げて、次の車両もどんどんと仕上げていかねば。
ではではまた明日も元気でお目にかかりましょう☆
コメント
わかりやすいご説明をありがとうございました。
具体的なイメージが湧いてきましたので、
頑張って綺麗にしてあげたいと思います。
寒くなってまいりましたので、
お身体を壊さないように、お気をつけください。
これからも拝読させて頂きながら、
応援させて頂きます。
ありがとうございまっす!!
有意義な記事が書ける様に日々努力致します(´∀`)bグッ
お忙しい中、丁寧なご説明ありがとうございます。
狭い所でも自由が効いて、金属の中では比較的柔らかく、
プラスティックにキズを付けにくいので「銅棒」なんですね?
非常に参考になりました♪
頑張って汚れ落としをしたいと思います。
それにしても、殻割りまでされたとは、
お客様の物とは言え、バイクへの愛情を感じます。
ちなみに、殻割り後の接着には、どの様な物をお使いなんでしょうか?
度々の質問で、本当に申し訳ございません。
銅棒を使えばある程度狭小部でも自由が効くので便利です。
ですが、そうは言ってもやはり金属ですので、レンズ内面や不必要な部位への
接触は出来る限り避けるべきです。
また、先端以外の銅棒には予め収縮チューブ等を入れて保護しておくと
さらに万全かと思います。
殻割りしないとさすがにあの状態はね・・・(⌒-⌒; )
殻割り後は元のブチルを出来るだけ温存して剥がしてありますので、
コーキングを薄くブチルに追加する様な形で全体に追加して接着してあります。
よほどの事が無い限りは水が浸入する様なことは無いと思います。
しかしまぁ・・・こんな事をしているから貧乏暇無しと言われるのかもしれませんね(;´Д`)w
はじめまして、いつも楽しく読ませて頂いております。
冒頭のヘッドライトケースのクリーニングに、非常に興味があります。
シルバーウイングGTの中古車を入手したのですが、
ポジションランプ付近に煤けた様な汚れがあり、
気になり始めたら、目について仕方がありません。
お忙しい所、大変申し訳ございませんが、
クリーニングの方法をご教示頂ければ幸いです。
宜しくお願い致します。
こんにちは!
楽しんで読んでいただけて嬉しい限りです♪
ヘッドライト内部のクリーニングですが、一部の曇り除去ならば
ヘッドライトバルブを取外した開口部から太めの銅の棒先端にタオルを巻き付けた物で
拭き上げると良いかもしれません。
ヘッドライト内側にあるリフレクタに掛けられているメッキは、非常に薄く
コンパウンドで強く擦ったりするとメッキが剥がれてしまったり、
キズが付いてしまう場合があります。
軽く拭いて取れる物なら良いですが、無理して強く擦ったりしますと
メッキが剥がれて黒くなってしまいますので注意が必要です。
このマグザムの場合は、それらを差し置いても多少強く擦って
汚れを落とす必要が有ったため、リフレクタ部分にはキズが付いています。
このマグザムの場合は拭き取れるレベルでは無かったため、
実は殻割り(レンズとベースの溶着を分離)したんですよね・・・(⌒-⌒; )
拭き取れる位置に汚れが無い場合は、ヘッドライトレンズを取外して
内側に中性洗剤と水を入れて振って汚れを落とす場合もあります。
作業的には曇り1つ取るのにかなりの手間が掛かるので、銅棒などを入れて
拭き取れない場合は諦めた方が手間が掛からず良いかもしれません・・・・