シグナスX(SE12J)のエンジン始動不良を修理してみよう!

ども。

昨日は時間が遅くなってしまい、当日中の更新とするべく

日付が変わる前に書き終えている記事だけUPして、

ちょっと書いては(現在更新中)を入れてから更新を複数回実施し、

何とか当日の記事

としてUPすることが出来ました。

いやぁ~久しぶりにドキドキしましたw

毎日更新が目標なので、いや、そりゃ当然お休みすることもありますが

お休みする時だって、

お休みします更新

はちゃんと行っていますので・・・。

唯一、無言で更新無しなのは定休日である火曜日のみ。

定休日ぐらい仕事を忘れてにならせて下さいよw

休日にはペットと戯れたりごろごろしたいもんです。ええ。

んで、これが我が家の5男であるうさぎのちゃもさん。

5男ちゃも

5男っていっても、人間の年齢にするとすでに40歳手前ぐらいだったっけか?

ということは、人間年齢換算で家一番の年長者。

年長者には敬意を払いましょうw

ワガママで言うことをなかなか聞いてくれませんが、

我が家では私に最も懐いている可愛いちゃもさん♪

普段懐いているちゃもさんも、盛りの時期だけは手に

負えないのは言うまでも無く・・・・・(–;)

↓ この続きを読む ↓

他に飼っているペットはもうご存じの通り、

最近仲間入りした

水面に上がってきた

ミシシッピニオイガメさんとか、

金魚を追いかける

追いかけられるレモンコメットさんとか、

あとは小赤(祭り金魚ね)3匹(写真無いw)とかとか。

とにかく生き物が好きなので、いつも楽しいペット達に囲まれて生活しています。

ただし、

虫禁止。

どうにもこうにも虫だけは好きになれません。ええ。

昆虫も同類です。

あぁ~考えただけでも寒気がするw

で、今日は朝からお客様からご注文頂いていた

スティード用のスムースコブラシートが届きました。

さっそくアイツに言って開封作業と、商品のチェックを行ってもらいました。

大きな段ボール箱から緩衝材(新聞紙ね)を取り出しながら、

中からシートの入った袋を丁寧に取りだしています。

シートを取り出す

ほらほら、横着しないで新聞紙もある程度抜いてから商品取り出そうよ。

万が一にもシート表皮にキズでもついたらどうするんだ。

とか言っているのを、半ば無視しつつシートに問題が無いかチェックするこいつw

シートのチェック中

どうやら問題無かったようですね。

商品が到着した時には必ず開封して内容物に破損が無いか、

また汚れや商品間違いが無いかも合わせてチェックすることが必要です。

例え業者間でのやりとりであっても、不具合などは迅速に先方に

伝えて対応してもらうことが必須です。

で、今日お客様に夕方ご入庫頂き、早速車両に取り付けました♪

破れていたシートもキレイになってお客様も満足してくださり、

なんと、かっこよくなったついでに、ローダウンの作業申し込みまで頂戴しました!

いつも有り難う御座います!

では今日もいつもの開店時のTODAYのグリップ表面温度と

明日の大阪の天気予報をお知らせです。

TODAYのグリップ表面温度 開店時

26.4℃

晴れ

晴れのち曇り

曇り

明日の大阪の天気は、日本海に中心を持つ高気圧に覆われ、

午前中は概ね晴れますが、気圧の谷や南からの湿った

空気の影響で、昼頃からは次第に雲が広がり、

南部では雨が降る見込みです。

降水確率は午後以降で10%台と現時点ではなっており、

明日になればもう少し降水確率は高くなるかもしれません。

天候が心配な方は雨具をご準備下さいね♪

では本日の本題です。

まずは車両のご紹介から。

ヤマハ シグナスX(SA12J)

ヤマハ シグナスX(SE12J)ですね。

現行で売られているインジェクションモデルではなく、

キャブレター仕様モデルですね。

初期型のマジェスティ125と同系統のエンジン搭載モデルです。

今回のご入庫はエンジンの始動不良です。

お客様もご自身であれこれと点検や部品交換などもされたようですが、

結果として原因特定とトラブル解消には至らなかったようで。

全く掛かりそうな雰囲気も無いらしいのですが・・・・。

ふむぅ・・・。

キュルル(ポンッ)ルルル(ポポッ)ルル・・・

っていうような爆発する傾向も見られない場合は、

スパークの有無が原因特定の鍵になります。

ここでエンジン始動に必要な要素のおさらい。

エンジン始動における3大要素

・良い圧縮

・良い混合器

・良い点火

単純ですが、この3点がしっかり揃えばエンジンが掛からないはずは無いのです。

そして、不調であってはなりません。

不調の原因はどれかに必ずあります。

エンジンは始動出来るが、なにか不調だ・・・

この原因を探る為にはさすがに振いが大きすぎて

この3大要素だけでは原因特定は困難かと思いますが、

始動しない原因を探るにはこの3点だけで十分です。

では早速作業開始です。

まずはスパークプラグへの点火状態を確認する為に

フロア部のカバーを取り外していきます。

フロアマットを剥がした下に2箇所と、

フロア部

メットインボックスサイド部に左右1カ所ずつ。

メットインボックスサイド部

各ボルトを取り外すとカバーが外れます。

カバーを取り外した

カバーを取り外すと、シリンダーヘッド、燃料ポンプが見えますね。

シリンダーヘッド等

オイルで汚れているのはまぁこの排気量では良くあることです。ええ。

ここで、スパークプラグへの点火状態を確認する前に、

目の前にある燃料ポンプ(負圧式)のホース類が間違いなく接続されているか確認です。

各ホースの配管

ホース類の接続は間違ってなさそうです。

とりあえず燃料ポンプは一旦これでスルーします。

次にスパークプラグへの点火確認です。

プラグキャップを取り外し、スパークプラグテスターを接続して

セルを回してスパークが行われるか確認です。

スパークの確認

ふむ。

正常にスパークしていますね。

何度かチェックしましたが点火には異常なさそうです。

スパークプラグも取り外して確認しましょう。

スパークプラグの確認

うぬぅ・・・おかしい。

いや、スパークプラグは新品にどうやらお客様が交換されているようですが、

おかしいですねぇ・・・。

結構スターター(セル)を回していたにも関わらず、スパークプラグが

煤けるどころか、燃料による湿り気すらありませんね。

普通ならちょっとぐらい湿っていてもおかしくないのですがね。

燃料が正常に来ていれば。

の話ですが。

つまり今回の症状では、燃料が来ていない兆候が見られます。

いや、間違いなく燃料が来てないのは確実でしょう。

さらにここでちょっと脳内会議。

突然エンジン停止 → 問題なく走っていた → キャブレターのトラブルは考えにくい →

燃料が突然来なくなるのはつまり → 燃料ポンプの不良もしくは配管類の不具合

うむ。

やはり燃料ポンプ周辺が怪しいですね。

って事で確認作業。

まずは燃料ポンプからキャブレターへと燃料を送り出している

ホースを取り外してっと。

燃料ホースを取り外す

短いホースをとりあえず燃料ポンプに接続して、

セルを回して燃料が出てくるか確認します。

燃料が出るか確認

正常ならセルモーターの動きに合わせて

燃料が出るはずなのですがね・・・出ない。

1滴も出ない。

そりゃエンジン掛からんですわ。

だって燃料無いもんw

ここでバッテリーの要領が怪しくなってきたので

ブースターを接続する為にバッテリーボックスを開けます。

バッテリーはメインキー下のフットレスト部にあります。

まずはカバーを取り外してっと。

カバーを取り外す

カバーを取り外すと内部にバッテリーが見えます。

シグナスXのバッテリー

バッテリーを押さえているステーを取り外してっと。

ステーを取り外す

ブースターケーブルを接続して、もう一度

セルを回して燃料が出ないか確認をば。

もう一度確認する

セルスターターのスピードがちょっと足らないのかも・・・とか、

淡い期待をしていましたが、全く関係なくw

元気に回るスターターでも燃料は1滴も出ず。

次は負圧ホースを取り外してっと。

負圧ホースを取り外す

取り外した負圧ホースの代わりに、負圧式のブレーキ用ブリーダーを

接続し、負圧を発生させて燃料ポンプを動かしてみたいと思います。

ブリーダーを接続する

ブリーダーは吸い込むだけしか出来ませんので、

エンジンの負圧のように拍動させてやる必要があります。

握って離して握って離してを繰り返して負圧ポンプを動かしてあげましょう。

・・・結果は・・・

1滴も出ずw

ぐぬぅ・・・。

負圧が原因では無いのか・・・。

くそぅ・・。

では燃料配管に詰まりでも発生しているのか?

って事で、燃料ホースの詰まりを確認したいと思います。

まずはタンクキャップを予め取り外しておいてっと。

タンクキャップを開けておく

燃料タンクから来ているホースにエアーガンを接続して

逆噴射してみましょう。

逆噴射してみる

正常にホースが通っていれば、タンクキャップ部からエアーが逆流している

音が聞こえるはずです。

この作業は危険を伴いますので火気厳禁でお願いします。

また、万が一燃料が噴き戻して締まった場合でも、

衣類や皮膚に付着しないよう十分にホースの向きに注意して作業するように。

タンクキャップを開けておくのをお忘れ無く!

これ忘れると、かなりの確率で吹き込んだエアー圧の逃げ場が無くなって

ホースから燃料が噴出しますのでご注意を。

燃料ホースには問題ありませんでした。

ホースの詰まり等もなく、燃料は正常に流れることが出来る状態にあります。

ふむぅ・・・つまりここまで確認しても、燃料が正常に送られない

原因があるとしたら・・・

燃料ポンプ(負圧式)

そうですね、この燃料ポンプが原因って事ですな。

シグナスX・・・というか、ヤマハは昔から負圧式の燃料ポンプを

良く使用していますよね。

ビラーゴ系なんかにも使用されています。

電源を必要としないポンプなので、故障が少ないのが

一番のメリットなのですが、少ないと言うだけで故障しないわけでは無い訳でして。

あーだこーだ言っていても、トラブルは改善しませんので、

燃料ポンプを早速分解してみましょう。

プラスボルトを全て取り外しましょう。

ポンプを分解していく

ボルトを全て取り外すとこんな感じで分離します。

ポンプを分解した

正確には3ピース構造のポンプです。

写真では2ピースに見えますが。

んでこれが反対側のもう1つのピース。

ポンプの背面部

ポンプ内部がよく見えますね。

で、ポンプの動作を活字で説明するのは非常に困難ですので、

要点だけまとめてご説明します。

まず先ほど左手に持っていたゴムの部分。

あの部分が負圧によってペコペコと膨らんだり凹んだりします。

そう、こんな風に。

このラバーが破れていると全てがそいつが原因って訳ですが、

今回は破れは見当たりません。

原因は他にありますね。

原因特定はちょっと横に置いておいて。

で、大きな方のラバーが凹む(ポンプ外側に張り出す)と、

燃料を吸い出す

この部分から向こう側にある部屋に負圧が発生します。

この負圧により燃料タンクから燃料が吸い上げられ、

ラバー側とこの部屋にガソリンが充填されます。

ガソリンが入ってくる

次の行程は先ほど凹んでいたラバーが、スプリング張力によって

今度はポンプ側に向かって膨らみます。

すると、負圧ではなく次は正圧がこの弁に向かって掛かります。

正圧が掛かる

すると、ラバー側にも入っていたガソリンが、上記の弁を通って

背面の部屋へと押し出され、キャブレターへと流れていきます。

キャブレターへと押し出す

これがこの負圧式燃料ポンプの動作ですね。

で、上記の写真を見てもらうと分かると思いますが・・・・

スプリングが付いている

燃料の流入口にスプリングが付いていますね。

これはどういう役割かといいますと・・・

スプリングの先端にはボールが付いていて、

そのボールがスプリングの張力によって押しつけられて、

キャブレターへと押し出す燃料がある一定以上の圧力が掛かって押せなくなった場合に、

このスプリングに押されたボールを押し戻して、内圧を均衡させることによって

燃料を過剰に送りすぎないようにする為の機構なんですな。

つまり、このボールの設置圧力が弱まると・・・どうなるか分かりますよね?

そうです。

燃料が送られない

って事になります。

つまり、常時圧力が均衡してしまう為ポンプが作動しないって訳です。

もうお分かりですね。

今回のトラブルの原因はこのボールの接地圧力が足りず、

内部圧の均衡してしまったことにより、燃料が供給されず

エンジンが掛からなくなったという結果であります。

で、これからとりあえず修理の方法を活字でご紹介しますが、

修理後も同様のトラブルが頻発するようであれば

素直に燃料ポンプを交換すること。

背面部の透明のフィルムを破らないように注意して取り外します。

透明のフィルムを取り外す

そして、先ほどのスプリングとボールを取り外し・・・・

取り外せません。

ちょっと無理すれば外れると思いますが、破損してしまえば

そこで全てが終わりです。

ここは無理せずに作業を進めて下さい。

まず、スプリングを細いマイナスドライバーで縮めておいてから、

ボール先端部にコンパウンドや金属磨きを塗りつけて、

複数回ボールとポンプをカチャカチャと接触させて、面出しをしましょう。

キャブレターのニードルバルブのすりあわせと同じような作業です。

次はスプリングの弱っているであろう張力を、

細いマイナスドライバー2本を駆使して左右にグイッと広げて

スプリングの張力をほんの少しだけ強化してあげましょう。

これで燃料ポンプは正常に動作するはずです。

ええ、信じる物は救われます。

修理方法、活字の説明で申し訳ない。

でも、この活字の説明で分からなければ、無難にポンプを購入して下さい。

このブログをいつも見ている方で、作業に慣れている方はこの説明で十分なはずです。

で、元通り燃料ポンプを組み直し、

硬化している負圧ホースも新しいホースに取り替えて

古い負圧ホース

負圧ホース、燃料タンクからのホースを接続して、

いざセルスタート。

結果は・・・

ガソリンが出てきた~

ガソリン出てきた~!!!!

ひやっほぉぉ~~い♪

無事に修理完了です♪

完了か?

いや、それはしばらく様子を見ないといけませんね。

ガソリンが出てくるのが確認出来たので、

元通り燃料ホースを接続してっと。

燃料ホースを接続する

エンジンが正常に掛かるかどうか確認です。

キュルルルルルル・・・・(ポッポッポポポポ)

どぉぅるん♪

きゃー!

エンジン始動確認です♪

吹け上がりも問題なさそうです~。

アイドリングも安定していますし。

とりあえず、お客様には燃料ポンプは今回は修理でなんとか

事なきを得ましたが、同様のトラブルが出た際には

次回は交換でおねがいします

とだけお伝えしなくては。

カバーを最後に閉じる前に汚れているシリンダーヘッド廻りを

洗車して、試乗を行ったら修理作業完了です♪

シリンダーヘッド廻り

いやぁ~勉強になりました。

今回の負圧ポンプの修理は。

で、このシグナスXを修理したのは実は数週間ぐらい前の事でして、

現時点でもお客様からトラブル再発の電話が掛かっていないので、

恐らく問題なく走行しているのだろうと思っています。

いやはや、ヤマハの負圧ポンプというのは構造が単純なのに、

ちょっとしたスプリングの張力とボールの接地圧力だけで

ポンプ機能が停止するとは・・・。

電気式ポンプの方が良いのか、負圧式のポンプが良いのか、

さっぱりわからんですわ。ええ。

って事で今回はちょっと長くなってしまいましたが、最後まで読んで頂き

有り難う御座いました~♪

また明日は別の修理作業をご紹介しますのでおったのしみに~♪

じゃ今日はここまで!

最後に閉店時のTODAYのグリップ表面温度をお知らせです。

TODAYのグリップ表面温度 閉店時

22.6℃

あー今日はなんか疲れたw

いつもよりもかなり多くの文字をタイプしたからでしょうか。

今日は文字数が6000ぐらいです。

あーよく打ったよく打った。うんうん。

また明日も頑張って記事書こーっと♪

じゃまた明日も元気でお目に掛かりましょう~☆

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コメント

  1. しぐX より:

    初めて拝見致しました。
    職人技凄いですね。先日親戚からシグナスXSE12Jを譲り受けて磨いたり調整したり、久しぶりにバイク生活楽しんでます。
    これからも参考にさせて頂きますので修理・調整法の裏ワザ(特にシグX)を楽しみにしております。

    • centrumMC より:

      こんにちは~。
      お褒めにあずかり光栄です♪

      またシグナスXの記事を書くことがあれば、
      為になりそうな小技もご紹介できればと思います。

      今後とも応援宜しくお願い致します。

  2. 記事、拝見させて頂きました。
    現在同じ様な症状、点火する・うんともスンとも着火しない に見舞われております。

    こちらを参考に色々ためさせて頂きたいと思います。

    まずはガソリンがポンプから出てくるかやってみます!

    • centrumMC より:

      ブログをご覧頂き有り難うございます!

      当店の記事がお役に立って無事に
      燃料ポンプが動くようになればイイですね♪

      TODAYのハイカム化はホントに効果が薄いですわ。
      ハイスピードプーリーなどの駆動部ですら
      変わったような気がする・・・・みたいな感じですもんね。

      今後も応援宜しくお願いします!